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【学級通信】(第026号)高校生のバイトはやっぱりムズイって見解

高校生のバイトはやっぱりムズイって見解

履歴書

akizouさんによる写真ACからの写真

この学校に赴任してからずっと考えているのがアルバイトについてです。いろいろ考えたのですが、やっぱり高校生のバイトは難しいなという結論です。きっと生徒の皆さんは、

「バイトさせてくれ~」
「遊ぶ金がね~」
「みんなやってるよ~」

って家で言っていますよね?で、お家の人も

(まあ高校生だし、やらせても良いかしら~)
(もうしつこいし、勝手にすれば!)

な~んて、なっていたりしていますよね?(あくまでも予想ですが…)

しつこいようですが、本校ではアルバイトが原則禁止です。入学前から言っている話ですので、理解していることだと思います。しかし、何かしらの事情があって、アルバイトをしなくてはならない場合もあるかもしれません。そのような場合は、教員にご相談のうえ、届け出を出してください…というのが本校の方針です。私はしっかり守ってくださいしか言いませんし、やる場合には真剣に相談に乗る準備はあります。いつでもお気軽にご連絡ください(嘘ついてバイトするのは止めてくださいね)。

けど、

「バイトくらい、いーじゃねーか」
「働くことで学ぶこともあるだろー」

という意見もあると思います。確かにその通りです。では、なぜアルバイトをダメと言うのか?それは、高校生にとっては、アルバイトに時間を費やすよりも、勉強に時間を費やした方がだんぜんお得だからです。

そもそもアルバイトとは何かというと、自分の時間を売って、お金を得るという行為です。時間って売れるんですよね。皆さんの時間を、雇い主が一時間1000円くらいで買う。そして決められた仕事を行うわけです(ちなみに私が高校生の頃の時給の相場は700円くらいでしたね(涙))。

皆さんは、自分の時間を売らないで、他のことに投資(使う)こともできます。部活に投資する、勉強に投資する、遊びに投資する、習い事に投資する、などです。時間の使い方を選ぶというのは、自分の生き方を選ぶということです。

私は教育業界の人なので、できればアルバイトには走らず、自分の時間の価値を高めることに投資して欲しいと思っています。

「自分の時間の価値を高める可能性が最も高いのが勉強です。そしてそれは若いうちにするのが適しています」

…というか若いときしかできないかもしれません。みなさんは若いというだけで超絶チャンスです。マリオでスター取った状態です。この無双タイムにバイトしていたら、「もったいない!」って言いますよね?

お金が欲しいのはわかりますし、勉強しても楽しくない(と思っている)のもわかりますけど、時間というものは限りがあって、過去に戻ることはできません。

「今、自分がしていることは、果たして、今、しなければならないことなのかどうか」

は、深く考えてください(バイトに限らず)。

私は若かりし頃、8年間、居酒屋やらコンビニやらでバイトしていましたが、その時、必死に稼いだはずのお金は、現在、残っていません(涙)。あの8年間で海外留学でもしていれば…もっとたくさん勉強していれば…という気持ち(後悔?)もあります。アルバイトや遊びのすべてを否定はしませんが、いろんなことがわかるようになった今、かつての自分を振り返ると、もっと自分の人生にとって価値のある時間の使い方があっただろうと思います。

新人教員の頃、先輩が、

「高校時代が勉強で人生変えられる最後のチャンスかもしれないんだよね」

と言っていました。あれから十数年たくさんの生徒たちを見てきて、あーなるほど~とその言葉の意味がよく理解できます。勉強には適齢期があって、そのときにやるかやらないかで、人生の選択肢はかなり変わります。

勉強の他にも、高校時代にしかできないことってたくさんあります。それをしっかり高次元でやれる学校が良い学校だと私は思います。そして高次元で高校時代にしかできないことを達成できたら、皆さんの1時間は1000円ではなく、それ以上の価値を生み出しているのは間違いないと思います。まあ、

「バイトなんて高校時代にやらずとも、いつでもできます」

もう一度言います。お金欲しさに貴重な時間売るのはもったいないですよ。