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【学級通信】(第064号)勉強とは何なのでしょうか?

勉強とは何なのでしょうか?

教科書とノート

kotoMさんによる写真ACからの写真

「そもそも勉強ってなんなんすかね?」

これ永遠の謎ですよね。先生たちに、勉強とは…をテーマに話をしてもらえば、きっと100人中100人が違うことを言うでしょう。そういうテーマだと思います。まあ、皆さんの近々の勉強はテストで良い点を取る(悪い点を取らない)ってことでしょう。それも一つの勉強だと思います。

けど、マクロな視点(大局的な視点)で見ればテストで良い点数取ったからって何が起きるのかって言われれば、まあ小さなことでしょう。皆さんが40歳になったときに、

「あ~高2の一学期末テストの数学Bの大門1のおかげで、人生変わったわ~」

ってなることはないと思うんです。

けど、問題を解くことを通じて理解した理論とかは残るはずです(事実、先日、数学の授業にお邪魔した私でも「階差数列」は思い出したし解けた)。だから、問題の答えより、

「問題の解き方より、理論や考え方を理解することが大切」

だと思います。じゃあ理論を身につけるためにはどうしたら良いかというと、やはり地道な問題演習しかなかったりするんです。だけど、問題演習には時間がかかるし、テストで点数取りたいから、理論無視して、解き方暗記したり、はたまた答え暗記したりしてしまいがちになります。

感の良い人はお気づきかもしれませんが、私でも高校生だった頃があります。年間5回ある定期テストに毎回うんざりしていました。私がやっていた勉強法は、暗記しまくりです。理論無視、よくわからないけど公式暗記、解き方暗記でした。だから

「点数は取れても、何も残っていません」

そんなんだから模試では点数は取れませんし、人より就職が遅れるんですよね…

まあ私の過去ログ紹介はどうでも良いんですが、とにかく大切なことは理論だと思うんです。昔、居酒屋バイトしていた頃、後輩に有名大学の子がいました。公立の有名高校出身の彼は、数学がとても得意で、教員採用試験を受けようとしていた私にいろいろ教えてくれました(けっきょく受からなくてゴメンね)。そのとき彼は、

「僕が高校で教わったときの先生は、『公式なんて覚える必要はない。公式は導き出せる』と教わったので、公式は覚えませんでした」

と言っていました。いや~さすが有名高校出身ですね~けど、これが本当の勉強なんだと感じたことを覚えています。この話を数学の先生にしたところ、

「そうなんですよね。けど、試験になるとどうしてもスピードが必要になるんです。だから覚えた方がよい公式と、導き出せる公式を分けて考えるんですよ」

なんて話をしてくれました。なるほど~やはり数学の先生は、わかってらっしゃる。

けっきょく大切なのは理論や考え方だと思います。つまり

「なぜ、こうなるのか?」

ということをちゃんと説明できるか?です。

「公式だから」とか、「覚えれば解けんじゃね?」

ではないのです。公式には公式の理由があって、それを知っていて使うのと、知らずに使うのとでは違うと思うんです。

小学校の頃は、こんなんじゃなかったと思います。

「『なぜ?』を大切にしなさいなって言われてきましたよね?」

けど、中、高と進むにつれ、テストを意識し始めた学習によって、

「『なぜ?』が失われ、勉強=暗記となってしまう」

…そして大人になっていて、何も残っていない自分に気付いて、

「暗記の勉強はダメだ~」

と偉そうなことを言うわけです。

親や先生が長年かけて、

「テストのための勉強なんて意味ねぇよってことを証明した」

わけですから、これは公式です。この公式は、暗記して使ってください(笑)。理論(なぜ暗記学習に意味がないのかについては)これまでの文章を読んで理解したでしょうから、同じ年数かけて導き出す必要はありませんよ。

テスト前の詰め込み学習(いわゆるテストに向けた学習)なんてものはさっさと止めましょう。授業中寝ていて、テスト前に必死に覚える…なんていう無駄な時間を過ごすのは止めましょう。だったら授業超集中して聞いて(その場で覚えきって)、テストを受けた方が良いと思います。

● 授業集中して聞く(寝ない、内職しない)
● 予習、復習、問題演習を習慣化する

毎日の地味な取り組みが人生を変えると思います。毎日のコツコツの習慣が付くかどうか?それを身に付けるためには、この夏は勝負だと思います。

2学期には、学習習慣+実力がついた皆さんに会えることを期待します。私も、学習サイトの構築、統計学の勉強、読書5冊以上は目標に過ごしたいと思います。お互い充実した夏休みを過ごしましょう。