学級通信たまに教育雑感ブログ

実際に配布した【学級通信】を掲載しています

【学級通信】(第019号)2年次選択科目を考える

2年次選択科目を考える

選択

實悠希さんによる写真ACからの写真

 皆さんの勉強へのモチベーションが一番低い時期にやってくる最も重要なイベントが「科目選択」です。なぜ重要かと言うと、この選択によって皆さんの進路の可能性が決まってくるからです。自分の将来を自分で決めるものですから、真剣に考えてください。しつこいようですが、この科目選択はかなり大きな人生の決断です。

 選択科目と受験科目

本校での二年次の科目選択は、5つのグループから1つを選択するものです。科目選択なんて自分の興味・関心を持ったものを選択すれば良いのではないか?と思うとかもしれませんが、そう単純な話ではありません。

なぜなら、選択科目が大学受験に影響するからです。

今の時代、受験科目は大学の学部、学科によってかなりの違いがあります。皆さんが科目選択をするためには、自分の受けたい大学の受験科目をまずは調べる必要があります。
 

 国公立か?私大か?

今回の科目選択で一番大きな決断は、国公立を目指すか?私大を目指すか?です。えっ?そんなの3年になってから決めればいいんじゃないの?と思っている人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。なぜなら本校では

「(多くの国公立大学に必要な)数学Bが選択科目だからです」

(学校によっては必修だったりします)。つまり、数学Bを取る、取らないで、

国公立大学を目指す、目指さないか」

が決まるわけです。じゃあ、数学Bを取ります!という人がいるかもしれませんが、それもちょっと待ってください。国公立大学を目指すってそんな簡単な話ではないですし、そもそも数学Bって超難しいですよ。こういう書き方すると脅しのように思われるかもしれませんが、これは脅しでもなんでもないです。

本校の過去数年間で国公立大学に一般入試で現役合格したのは数人です。合格率は低いです。浪人生、公募推薦や指定校推薦での合格者数を入れればもう少し増えますが、現役一般では過去数年で若干名です。なので、本校から国公立大学を目指すというのはそれ相応の覚悟が必要です。

「今、毎日3時間以上、自宅学習していますか?」

していれば受かるというわけではありませんが、していなかったら国公立大を目指すのは難しいと思います。国公立大に合格者を出す多くの進学校の生徒は、この1、2年生のときに毎日2、3時間以上の学習習慣を確立します。皆さんの現在の状況はどうですか?
 

受験は高3になってから?

国公立大を目指さなくても、1、2年次の学習習慣は重要です。高3の最後にノリと勢いで大学受験を目指して、偏差値上位の大学に合格できる人はクラスに2~3名くらいです。その2~3名が複数校合格をして、そこに浪人生と指定校推薦の結果を併せて、関関同立・MARCH以上の合格者数何十名以上の実績とかなるわけです。何だか夢のない話でスミマセン。しかしこれが現実です。

今から地道にやらない場合、皆さんの多くが目指す大学への進学可能性は限りなく低いです。私は学校の進学実績を上げたいわけではありませんが、皆さんの希望は叶えて欲しいと思っています。そのためには3年生になってからとか、2年の3学期から…では残念ながら多くの人が遅いのです。

「1、2年次に進路についてちゃんと考えているか」
「毎日の2~3時間の自宅学習習慣を確立しているか」

でほとんどが決まります。この科目選択をきっかけに、今までの(といっても半年くらい)高校生活を振り返って、今後をしっかり考えてみてください。