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【学級通信】(第106号)部活引退ラッシュ

部活引退ラッシュ

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先日、高校サッカーのインターハイ予選がありました。本校はH高校とあたりました。試合はうちの先制点から始まり、そこから取って取られて逆転されての激しい展開となりました。試合終了間際、2ー3で負けたかと思った最後のプレーでのMくんの同点弾は、グラウンド中が盛り上がっていました。その後のPK戦では、Nくんの好セーブもありましたが、最後には相手が勝り、残念ながら負けてしまいました。選手も観客も泣いていました。キャプテンは「夏の選手権も応援よろしくお願いします」と言っていました。しかし、何人かの三年生はこの大会で引退します。夏まで残ると受験勉強がキツくなるというのが大きな理由です。私も4年間サッカー部の監督をしていたので、この時期の選手の気持ちはよくわかります。

・選手権まで部活に残るか?引退か?
・残っても試合に出られるだろうか?
・残って受験に失敗したらどうしよう…
・辞めたのに遊んでいたら、残った選手に申し訳ない…

私は監督として、夏までやって欲しいとずっと思っていました。選手権までやらずに引退するなんて、そんなのは引退ではなく退部だ!とすら思っていました。熱いでしょ?まあそれだけ一生懸命に部活に打ち込んでいたということです。若かったなぁ~

サッカー部の顧問に成りたての頃は、選手権に三年生ゼロ人という状態でした。しかし、熱意はじょじょに伝わり、三年生が選手権にほぼ残る部活となりました。残ってくれた子たちに良い思いをさせようと、練習環境だけでなく、勉強の環境も整えました。引退までのすべての予定を4ヶ月前には出し、塾や模試の予定を調整できるようにしました。

夏の戦いは一回戦で負けてしまうこともありましたが、それでも熱い夏となりました。三年生(受験生)を連れて合宿にも行きましたし、とにかくみんなが部活と勉強に必死でした。他の受験生とは違って勉強時間は限られていたと思いますが、残った選手は、国立合格、有名私大合格…と、みんなそれぞれの進路希望を叶えていました。後で聞いた話では、最後まで部活をやって受験結果が悪かったら恥ずかしい…と必死だったそうです(笑)。

こんな話を書くと、途中で去っていた人たちが悪いみたいな印象を受けますが、そんなことはありません。先に引退した子たちも、悩みに悩んで選んだ引退ですから、勉強でも結果を出していました。後で聞いた話では、先に引退したのに受験結果が悪かったら恥ずかしい…と必死だったそうです(笑)。

逆に、中途半端に引退した子たちは受験に失敗していました。友達に誘われて何となく引退してしまった子たちの多くは、勉強がうまくいかなかったようです。卒業のときに話を聞くと、後悔しているとのことでした。(話を聞いた子は、一浪して理系難関私大に合格)。けっきょく、大切なのは自分で考えぬいて覚悟を持って判断し、行動することなのだと思います。

目標を決めて何かをやりとげるには、覚悟と行動力が必要です。中途半端では何もできません。応援団でも、部活でも、行事でもです。勉強から逃げての部活、勉強から逃げての行事、勉強から逃げての応援団は最高にカッコ悪いので止めましょう。やることやっている人が一番カッコいいんです。

これから多くの部活が引退を迎えます。最後の時期をどうやって過ごすか?引退したあとにどういう行動をするのか?ぜひ真剣に考えて、判断して、行動して欲しいと願います。

ちなみにサッカー部の試合には何人か応援の生徒が来ていました。友達の応援に行くというのは素晴らしいことです。もし日程が会うのであれば、どんどん応援しに行ってあげてください。私も三年生の担任として、できる限り応援しにいく予定です。

ちなみに、我らが学年主任のS先生も、ご自身の作品を展覧会に出展されます。国立新美術館にて開催されています。六本木の雰囲気を味わいながらGWに美術作品観賞してはいかがでしょうか?高校生以下は無料です。大人は有料ですが、頼めば招待券もらえます(たぶん)。