学級通信たまに教育雑感ブログ

実際に配布した【学級通信】を掲載しています

【学級通信】(第129号)責任を伴う自由

責任を伴う自由

自由と責任

最近わかったんですが、私はこの高校が好きです。なんで好きかと言うと「自由」だからです。自由ってすごいんですよ。あれやれとか、これやれとか、いちいち指図されてり、強制されたりしないんですよ。だから、私は自分のやりたいことを自由にやっていますし、生徒にもそうあって欲しいと思います。

最近わかったんですが、私はこの高校が嫌いです。なんで嫌いかと言うと「自由」だからです。自由ってすごいんですよ。あれやれとか、これやれとか、いちいち指図されてり、強制されたりしないから、何もしない人とか、常識やモラルを守れない人がいるんですよ。ヤバくないすか?だから私は、もっとルールで縛った方がいいと思います。

もっと厳しくした方がいい
もっと自由にした方がいい

私がこの高校に赴任して6年目になりますが、ずっとそんなことが話されています。けっきょく、どっちがいいのか?それは私にはわかりません。個人的には自由の方がいいです。人から指図されたくないので。けどそれは、個人の話であって、集団に対しての話ではありません。集団に対しては、ある程度明確なルールかあった方がいい気もします。

最近読んだブログに興味深い話が書いてありました。

内田樹ブログより引用)

http://blog.tatsuru.com/2019/09/05_1411.html

blog.tatsuru.com

人間の本性は「処罰されない」ことが保証されている環境でどうふるまうかによって可視化されるということである。「今ここでは何をしても誰にも咎められることがない」とわかった時に、人がどれほど利己的になるか、どれほど残酷になれるか、どれほど卑劣になれるか、私は経験的に知っている。そして、そういう局面でどうふるまったかを私は忘れない。それがその人間の「正味」の人間性だと思うからである。

(中略)

だから、私は人間を簡単に「咎められない」環境に置かない方がいいと思っている。できるだけ、法律や常識や「世間の目」などが働いていて、簡単にはおのれの攻撃性や卑劣さを露出させることができない環境を整備する方がいいと思っている。

なるほど~と思わず唸ってしまいました。そして何度も読み直しました。この学校を好きな理由と、この学校を嫌いになる理由が分かった気がします。

この学校は基本的には怒られません。宿題をやらなくても、テストで赤点取っても、遅刻しても、挨拶しなくても…警告されたり、注意されることはあっても、怒られたりする数は、他の学校に比べて圧倒的に少ないです。つまりある程度(他の学校に比べて)「咎められない環境」だと思うのです。

ブログによればこの環境を与えられたときに人間は利己的に、卑劣になるということです。本校の生徒が利己的で卑劣だとは思いませんが、非常識な行動はこの6年間で何件か見てきました。そういう姿を見るたびに「もっと厳しくした方がいい」と思ってきました。3年になって授業も少なくなり、空き時間も増え、進路もポツポツ決まってきた今、残念な行動が増えることを懸念しています。

以下、三年生が陥りそうな残念な行動の代表例です。

① 遅刻や欠席が増える

▷10月~1月の授業バックレ(欠席、中抜け、早退)は止めてください。体調不良を偽っての電話連絡も止めてください。最後までやりきる高校生活であってください。

② 空き教室で遊ぶ

▷教室を汚したり、散らかしたりする、何かを壊したりする、物を置きっぱなしにする…汚い教室で勉強できるわけがありません。教室がキレイなだけでも精神的に落ち着くものです。

③ 空き時間に遊ぶ

▷うるさくして勉強している人に迷惑をかける。運動してケガをしたり、ケガをさせたりする…遊んでいる人の隣で勉強できるわけがありません。休み時間は自由かもしれませんが、周りに気を使うことの方が人として大切だと思うのです。

私は集団をルールで縛るのは好きではありません。自分が生徒だったら、人を信用しないルール(例:教室に鍵をかけるとか、赤本は貸さないとか)で縛られるより、もっと信じて任せて欲しいからです。

本校には、怒られることが少ない環境にも関わらず、常識を守っている子がたくさんいます。ルールがないのにルールを守る…素晴らしい生徒たちです。まさに責任を伴う自由。それが私の愛する学校です。校舎が改築され、学校は大きく変わっていきますが、自由で、常識的で、信用される校風が続いて欲しいと思います。それには、三年生が自由と責任を体現していることが大切なのです。最後まで、愛すべき高校の、愛すべき三年生であってください。

【学級通信】(第128号)センター試験まで100日切った

センター試験まで100日切った

鉛筆

センターまで100日切りました。残りの時間でこれをやったら受かるという方法はありません。そんな方法があれば全員東大に合格しています。しかし、こうすることが成功へ繋がるよ…というか、今までの経験上、こういう子、こういうクラス、こういう学年はうまくいっていたよ(または、うまくいっていなかったよ)というアドバイスはできます。なので、今回の学級通信に、

「受験期にやらなければならない100の法則」
「受験期にやってはいけない100選」

とか書こうかと思ったのですが、どうせ頭に入らないので止めました。とりあえずいろいろ考えて4つに絞りました。

【これから受験本番までにやるべき行動】

1.早起き→朝勉
2.食事、睡眠をしっかり
3.最後まで登校する
4.真面目に授業を受ける

受験の成功へはこれしかないってくらい厳選してみました。とにかくこれが崩れると、焦りはじめて、どんどんダメになります…というか、そういう子(クラス、学年)をたくさん見てきました。

<ダメなパターン>

学校の授業なんていらない→受験に関係ない授業はいらない→授業で内職しまくり→遅刻が増える→休み始める→塾でやってるつもり→夜型になる→朝起きられない(起きられても眠い)→食事が不定期になる→いつも具合がすぐれない→うまくいかない(模試の点数伸びない)→焦る→(最初に戻る)…無限ループです。

何かが崩れたその瞬間に、全部崩れます。受験勉強に焦りはじめ、学校サボったり、授業で内職が始まったり、昼夜逆転し始めたり、予備校信者になると、さらに焦りが倍増する仕組みになっています。そしてそれに本人が気づいていないパターンが多いです

「学校の授業なんて意味ないよ」

と塾講師に言われたあたりからボロボロになっていく子を何人も見てきました。削るべきは、休み時間や、昼休み、放課後の遊んでいる時間、移動中のムダなスマホの時間であって、授業時間ではないのです。学校の授業の意味とか意義とかそんなこと関係なくて、当り前のことを楽しめるかが重要なのです。しかし、それがわかってないと

「あ~無駄な時間過ごしている~意味ねぇ~」

と焦ります。違う、違う、無駄な時間は1、2年の頃にスマホいじっていた時間です

焦って、不安定になって、崩れていく…というのが受験だと言えばそうかもしれませんが、高校三年生の担任として、そんな姿を見るのは残念でなりません。大切なのでもう一度書きます。

1.早起き→朝勉
2.食事、睡眠をしっかり
3.最後まで登校する
4.真面目に授業を受ける

これを崩さないようにしてください。全員がそういう意識を持って、守るべきものを守り、崩れないことで、焦りを乗り越えることができます。進路の決まっている子も、これからの子も、同じ教室で過ごす限り、全員の進路が実現するための雰囲気を作ってください。

ちなみに6年間、本校の子たちを見てきて、最もうまくいっていたクラスは3年前のY先生が担任をしていたクラスです。三年生で私の授業があった学年でしたので全員教えていますが、あのクラスの雰囲気は良かったです。受験に関係ない授業に対しても、前向きに取り組んでいました。理系のクラスだったこともあり、男の子たちが集まって勉強していたのを覚えています。理科大、慶応も、受かっていました。授業に手を抜かない、楽しめる、最後まで休まない…そういうクラスはきっと何事もうまくと思います。

【学級通信】(第127号)進路が早めに決まったアナタへ

進路が早めに決まったアナタへ

絵馬

10月にもなると、進路が決まってくる人がいます。どのクラスでもポツポツと結果が出始めています。今回の学級通信は、「進路の決まったアナタへ」という内容です。進路の決まっている人、これから決まりそうな人、「卒業までの6ヶ月間、何をするのか?」を真剣に考えて欲しいと思います。

私は口うるさいタイプなので、

「勉強している人の邪魔をするな」

「一般試験組の足を引っ張るな」

「関係ないなら早く帰れ」

とか常に言っています。しかし、今回はそういう話ではありません。もちろん、勉強している人の邪魔はしてはいけませんし、足を引っ張ってもいけませんし、関係ないんだからさっさと帰った方が良いとは思っていますが、私が最も強く言いたいのは、チャンスを逃すなということです。

卒業式までの半年は、神様が与えてくれたプレゼントです。

運良く他の人より進路が早く決まったことで手にした時間です。一秒たりとも無駄にしない方が良いです。

大学生でもない

社会人でもない

専門学生でもない

フリーターでもない…

そんな瞬間、人生でなかなかありません。今までの人生で、半年をフリーに過ごせる時間ってありましたか?皆さんの何倍か生きている先輩として言っておきます、もうそんな時間二度と来ないですよ。

衣食住、お金や先のことを気にせず過ごせる半年…最高ですよね。小学校低学年の頃は、毎日そんな感じだったと思いますが、その頃と違うのは、知識があるということと、行動範囲が広がっているということです。つまり、皆さんは大人なのです。大人が半年もらったら、何だってできます。

何だってできる期間に何をするのか?これはとても大きな問題です。

「それ、大学生になってからできるよ」

ってことに走ったら意味がありません。友達とダラダラするとか、ゲームしまくるとか、遊び倒すとか、くだらない動画をUPするとか…神様からもらったプレゼントをゴミ箱に捨てるようなものです。

私なら…ってことを書きます

0.節度持って生きる

フリーなときにだらしなくなるのは、品格のない証拠です。ルールが無くても、自由の中でも、制限が無くても、節度を保てる…それが品格のある人間です。基本を崩さないようにしましょう。人に迷惑をかけるのは最低です。

1.全力で授業受ける

人生最後の高校での授業です。どの授業も寝ることなく、遊ぶことなく、最初から最後まで全力で取り組んだ方が良いです。新しい発見もあります。

2.本を読む

フリーな半年に1冊も本を読まなかったら終わりです。自分の進路に関係する書籍を含め、関係ないものも含め、20冊以上は読みましょう。

3.英語の勉強する

絶対必要です。やらない手はありません。英検やTOEICに挑戦するのも良いでしょう。

4.一人で旅行する

土日や三連休、冬休み、春休みは旅行に行った方が良いです。一人で。誰かと一緒に行くのはこの時期にする必要がないので意味ないです。一人で出かけることに価値があります。

5.ボランティアする

強制でやらされた一年生の夏とは違います。やってみようと思えるものを探してみれば、きっと何か見つかります。そして、ボランティアの経験は、今後の人生に大きな影響を与えます。

6.留学する

冬休み、春休みに短期留学(海外旅行でも)をするのもありです。お金はかかりますが、価値ある経験になるはずです。

最後に…

あまり書きたく無いんですが、働くという選択もあります。もし、バイトをする場合は、必ず届け出をしてください。ちなみに目的のないバイトほど無駄な時間はありません。進路決まって、バイトに明け暮れて、落ちぶれていく子を何人も見てきました。お気を付けください。

【学級通信】(第126号)学校に必要なもの

学校に必要なもの

電子レンジ

学校という古い体制で働いていると、今の時代を考えれば、さっさと変えた方が良いのになぁ~と思うことがしょっちゅうあります。

「私が自由に変えて良いのなら変えたい野望」

をいくつか書きたいと思います。(受験の話はあきたでしょうし)

1.Wi-Fiの導入

Wi-Fiは入れた方が良いと思います。コンピューター部の二年生は「Wi-Fiは人権だ!」とまで言っていました(笑)。ちなみに多くの公立学校でもWi-Fi導入が始まっています。

2.電子レンジの導入

お弁当暖めたいよね。昼休みくらい使える環境があっても良いと思います。ちなみに前任校は、生徒が自由に使える電子レンジが4台ありました。

3.充電いいんじゃね?

こんな時代ですし、スマホタブレットを使った学習も普及してきますから充電OKにしても良いのでは?と私は思います。

4.ノートPCの配布。またはiPadの配布

10年前から言っていますが、さっさと配付した方が良いです。授業でも、自習でも、絶対に世界が広がります。情報機器無しの学習なんて、今の世の中ありませんから。いつか机の上にiPad Proとアポーペンが並ぶ時代が来てほしい。

5.定期テスト廃止

いらないと思います。これを廃止すると、きっと学校のあらゆることが変わるでしょう。ついでに定期テストでの評価も止めて良いと思います。

6.フリースペースの開放

もっと生徒が自由に使える場所があると良いと思います。クッションがあって、靴を脱いでくつろげる場所。デパートとかにあるキッズスペースのような感じというか、意識高い系のIT企業のような感じというか…。新校舎のアルコープ(吹き抜けに沿ってあるガラス窓のスペース)も悪くはないんですが、部屋があると最高です。これからはグローバルな社会になりますからプレイルーム(お祈りの部屋)も必要だと思います。前の職場でイスラムの子がいたので、作ってあげればよかったと後悔しています。

7.コーヒーとか、お茶とか、水とか飲み放題

学食とか、フードコートとか、薬局とかにあったりするあんな感じのフリードリンクがあれば、嬉しいと思うんです。モンスターとか飲んで試験勉強するくらいなら、休憩中にコーヒーすすっている方がいいかなと。

8.コピー機、プリンター使い放題

じゃんじゃん使ってOKにすべきですね。特に受験生には必要だと思います。赤本コピー、問題集コピー…書き込めるし、意味あると思います。パソコン室のプリンターも制限なしに使わせてあげたいです(ちなみに頼まれたら、基本的にノーは言っていません)。

9.自販機で電子マネー

未だに現金で買い物しなければならないことに違和感です。自販機くらい電子マネー決済を導入した方が良いと思います。

10.ウォシュレット

欲しいですよね?私立で働いていたときに、教員用トイレにだけはついていました。あれから15年くらい経ちますが、公立でウォシュレット見ないですね~前任校の女子トイレには「音姫」が付いていました。

つらつら書きましたが、いかがでしょうか?なぜ導入できないのか?

「常識を守れるかどうか」という一点だと思います。

学校という場所は集団で過ごすところですので、1人でも常識から外れた行動をする可能性があった場合、新しいことに踏み切るには相当のパワーが必要になります。

「もし、生徒がOOした場合、どうするんですか?」

ということを1つ1つ潰していくのに時間も労力も使うのです。だから「私が自由に変えて良いのなら変えたい野望」なんですよね。

※ 注意

ここに書かれたことは、私の野望であって「やっていい」という話ではありません。勝手に持ち込んだり、勝手に使ったりしてはいけません。現行のルールはしっかりと守りましょう。その積み重ねがいつか後輩のためになるかもしれませんから。

【学級通信】(第125号)高校生の頃の感性で綴るノート

高校生の頃の感性で綴るノート

ノート

3年生の残りの登校日を数えたら、70日を切っていたので一気に寂しくなりました。3学期の登校日(2月~3月に設けられる2、3日ある登校しなければならない日)はこれから決める予定ですが、それを入れたとしても、たぶん残り、

68日(くらい)

です。あっという間ですよね。高校生なんて秒で卒業していくって思っていましたけど、やっぱり秒でしたね。去年の今頃、何をしていたか覚えていますか?すごいこと教えてあげます。去年の今頃、皆さんは修学旅行で北海道に行っていましたぁ!うわ~1年って早いなって思いましたよね?私も思いました。高校3年間なんて一瞬だって言われていた意味がわかりましたよね?

時間は年々早くなります。そして、人間はその頃のことを忘れます。そんなことないって思っているかもしれませんが、本当に忘れるんです。

・何にイラついていたのか?
・何に一生懸命だったのか?
・何に悩んでいたのか?
・誰のことが好きだったのか?
・何の授業に感銘を受けたのか?
・担任の名前は何だったのか?

そんなもんです。担任の名前も、あまり話さなかったクラスメイトの名前も忘れます。みんなそうやって大人になっていって、子どもの頃の感情を忘れていくんです。まあそれはそれで良いんですが、できれば記録をとってほしいとも思うわけです。そうです。多くの皆さんが忘れている個人ノートです。1学期後半から途絶えてしまった人が多いですが、ぜひ復帰させてください。1行でも良いです。内容は何でも良いです(まあ進路の状況を書いてくれると、アドバイスしやすいので助かりますが)。高校3年生の1年間を生きた証を記してください。記録を取るというのは、きっと皆さんの成長につながるはずですから。

先日、文化祭部活部門2位に入ったトレーニング同好会のKくんが個人ノートを提出しました。彼は個人ノートの半分を倫理の勉強に使っているのですが、悪びれる様子はありません(笑)。まあそういう使い方もありかなと思うので、うるさいことは言いません。そのノートがとても面白かったので、ここに紹介します。

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9月3日。個人ノートとしてあまり使っていないにも関わらず、もうすぐこのノートが終わります。(倫理の勉強はもしかしたら個人ノートにするかもしれません。何故かそんな気がします。)

9月5日。今朝、1限が始まる前にノートを買いに行きました。そしたら所持金が微妙に足りませんでした。紙粘土のせいです。母が弁当を用意できず500円を渡され外食をするときは、花まるうどんで昼飯を食べます。一番安い「かけ(小)」を頼めば、コストを最も抑えられますが、ボリュームと栄養素から考えると、もの足りません。完全栄養食材と呼ばれている卵が使われている「かま玉うどん(中)」を食べることができれば、それなりに満足ができます。しかし、これの問題点が消費税込みで421円かかってしまうということです。私は学校の自販機で80円のゼロカロリーレモンスカッシュが飲みたいのに1円が足りない。買えない。しかし、私は気づいてしまったのです。「かけ(中)」と「半熟卵」を別々に注文すると、何故か345円で「かま玉うどん)」が食べられることに。「かけ(中)」を頼み、最初につゆを飲み干します。麺だけの状態にしてから、卵と無料のしょう油を持ってきてかき混ぜれば、それは345円の「かま玉(中)」です。このノーベルもびっくりな発見によって155円も財布に残る。レモンスカッシュどころか、ZAVASのプロテインまで買えちゃう。500円を最大限に活用する最強ムーヴだったのですが、消費税増税という国の魔の手が迫って来ています。果たしてこの最強ムーヴはできなくなってしまうのか。プロテインを店内で飲み干せば課税率は変わるのか。増税に伴う値上げは生じるか心配で眠れない夜が増えました。卵を学校に持参する日が来るかもしれません。体育教官室に設置された水泳部の冷蔵庫に卵を置ける口実が欲しいです。戻って来て冷蔵庫。ちなみに生卵と半熟卵は何故か両方70円です。生卵の方が賞味期限も長いし、ゆでる手間もないのに、なぜか半熟卵と同じ価格設定です。安くならないかな。
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自分の置かれた状況、経営、経済、政治に至るまで幅広い話に私は感動しました。こういう文章はきっと高校生のうちしか書けないと思うのです。高校生の頃の感性で思いのままに綴る個人ノート。素晴らしいと思いませんか?

高校生活も残り68日です。私と何回往復できるかわかりませんが、提出してくれることを期待しています。

【学級通信】(第124号)副担任が書いた友人への手紙

副担任が書いた友人への手紙

手紙

2学期になりました。一部で「看護の先生」と誤解されている!?政治・経済の副担任です。

最初の政経の授業、副担任は社会人(てゆーか大人)ではなかったです。ごめんなさい。授業の後、凹みました。その日の夜、布団の中で一人反省しようとしたら、another worldに連れていかれました。人間、同じ失敗をする人間を阿保といいます。またその世界に一歩近づきました(みなさんはanother worldへtripすることなく、目の前の現実から逃げないでね)。

そんな凹んだ日の深夜、(数少ない)知り合いからメールが。そこには彼の母親が亡くなった、ということが告げられていました。

彼は最初入った大学になじめず中退し、再度大学受験をして入学してきたんです。なんだろうな、親切すぎて、人に気を使いすぎて(←それもやりすぎる)、自分のやることが後回しになる、そんな人です。だから、大学でも学生仲間や教授からいいように利用されているいい人なんだけどウザがられている…みたいな。

で、そんな彼の母親が息子を公務員にしたがっていたんです。東京にいるとピンと来ないのですが、地方に暮らす人の中には公務員至上主義者という方が時々いて、公務員が一番正しい進路選択(一般企業を一段下に見る)という信念の方がいるんです。そして彼は(母子家庭で育ててくれた母の願いを叶えるべく)地元の国立大学教授になることを夢見ていたのです。

ところが、彼の指導教授が学生の指導よりも学内政治と言って大学の学長になることに一生懸命な方でした。当然学生の指導は放置。なので彼は大学の後(研究者になるには行くべき)大学院に入れず、大学院を他大学に行く羽目に。しかもその大学院でもうまくいかず、また別の大学院に移って、大学院を終えるときに「研究者としての能力不足」と認定されて、半年遅れの卒業(正確には修了という)という悲劇。それでも彼はすんごく努力して国立大学の教員になったのですが、彼の地元とは全く関係のない県にある大学の教員でした。母親は「早く故郷の国立大学教員になれ」と彼を陰に陽にプレッシャーをかけられていたようです。しかしながら彼は所属校でもいいように使われて、研究や故郷の大学への転職活動もままならないまま、母親が亡くなったことを悔いてる、と泣きながらメールを送ってきたのでした。

私は思います。(彼は)一体だれのために生きているのだろうと。

もちろん大切な母親の期待に応えたいという強い思いはわかります。でもそれは母親が本当に望んでいることなのだろうか、と。一度これを彼に話したら

「あなたははわかっていない、俺は母親の分も頑張らないといけない」

と。はぁそうですか、世間ではこれをマザコンというんですが…とボソッと呟いたら、そんなことわかっている、とも言われました。マザコンが駄目だとは思いません。でも、それが彼の人生を狭めていたんですよね。就職も結婚も勤務先も…みんな母親がどう思うか…親切で人に気を使いすぎる彼のやさしさは彼を幸せにしているのだろうか。彼への返信でこう書きました。

「おかあさまが〇〇(彼の名前)の支えであったと同時におかあさま、という縛りがなくなったんですよね」

「これからは〇〇のために生きるんですよ。おかあさまのために、ではなく。」

こんな返信でよかったのでしょうか。一社会人としてまだ何かが足りないと感じるAM4:00でした…つるかめつるかめ

【学級通信】(第123号)どうすればみんなが受験勉強に必死になってくれるか?

どうすればみんなが受験勉強に必死になってくれるか?

受験勉強

最近悩んでいます。理由は

「どうすればみんなが受験勉強に必死になってくれるか?」

です。この悩みは、ご家庭でも一緒だと思います。文化祭のときにお会いした保護者の皆さまも口を揃えて

「もっと必死になってほしい」

と言っていました。やっている本人たちは必死なのかもしれませんが、見ている保護者からすれば、

・全くやってない!
・必死さが伝わってこない!
・お姉ちゃん(お兄ちゃん)のときは、あんなんじゃなかった!

といったところでしょう。けど、保護者の皆さん、安心してください。私の目から見ても同じですから(笑)。こんな書き方をすると、

・見てないだけでしょ!
・たまたま休憩してただけじゃん!
・親も先生もわかってくれない!

とガッツリ恨まれそうですが、必死に見えないものは見えないので、仕方ありません。何十年と受験生を見てきて、本校でも6年間見てきて、必死になっていた子たちと、そうじゃない子たちを知っていますので、たぶん、ほとんどの子達がまだ余力を残しているのは間違いないと思います。

けど、それを指摘しても人間は本気になれません。だから、つついても意味は無いんですよね。

「勉強しろ」と言ったらヤル気をなくす…宇宙の真理です。

「あんたには必死さが足りない!」と言うと、「これでも必死にやってんだよ!うっせ~な!」となるだけなんです。じゃあどうすればいいのか?…だから悩んでるんですよね~。

本当は悩む必要などこれっぽっちもありません。だって私、他人ですから。受験勉強必死にやらなかった人がうまくいかなくったって、私の人生に何の影響もないです。逆に、うまくいっても同じです。東大に受かろうが、フリーターになろうが、私の人生に影響はないです(ちなみに、心配だとか、嬉しいとか、悲しいとかいう感情はありますので、うちの担任は冷たい人間だと勘違いしないように)。

けど、保護者は違います。卒業後も皆さんを支えなければならない。一人立ちするまでは責任があるし、お金も出さなければならないし、夢を叶えて欲しいし、幸せになって欲しいと願いまくっているわけです。まあそれがウザくて反抗する子も多いんですが…ファミリーは絆が強い分、感情的になりやすいものです(殺人事件の半分は血縁関係です)。

話がまとまんなくなりました。ようは(指摘しても意味ないかもしれませんが)とにかく必死になってくださいってことです。具体的には、

・1日8時間以上は勉強する
・隙間で(昼休み、10分休み、移動時間)勉強する

ってことだと思います。無駄な時間を削って受験勉強にすべてをつぎ込むということです。学校休むとか、授業をバックレるとか短絡的な考え方や行動はしないでくださいね。

当たり前のことを守らなくなったら、人間は獣になります。

センター試験までそろそろ100日を切ります(2019.9.25時点で残り107日です)。この100日間のすべてを受験勉強につぎ込んでも損はないと思うのです。(未だに止められない)ゲームも、インスタも、twitterもさっさと止めて、可能な限りのすべての時間を将来のために使ってください。

これからの100日間で結果を出す方法を書きます。

1.模試は受けられる限り受けなさい
2.隙間を惜しんで勉強しなさい
3.朝早起きして、勉強しなさい
4.睡眠、食事はきちんととりなさい
5.健康、体調管理に気を使いなさい
※ 歯医者、インフルエンザ予防接種は早めに
6.一緒に勉強しているようで、実は無駄な時間を過ごしている友達とは離れなさい

7.恋愛に割く時間は、週30分以内にしなさい。
8.学校生活を大切にしなさい(残り70日)
9.個人ノート書きなさい

泣いても笑ってもセンターまで100日、学校へ通うのも70日です。残りの日数が皆さんにとって意味のある日々となることを祈っています。

(追伸)

受験勉強で辛くなったら、お気軽にご相談ください。ちなみに副担任でもOKですが、とても混雑しています。

【学級通信】(第122号)ミスはこれからの人生の糧

ミスはこれからの人生の糧

ミス

文化祭が終わりました。アイスは全て完売しました。教室の内装も外装もステキな雰囲気の店を作れたと思います。前日準備日の生徒が帰った後に全教室を回りましたが、中も外もちゃんと作れていたのはこのクラスくらいだったと思います。もちろん他のクラスも頑張っていましたし、コンセプトも出し物も違いますから、一概にどのクラスが良いとかは言えるものではないかもしれません。それでもこのクラスは最後の文化祭で十分に頑張れたと感じています。

今年の文化祭は新校舎で行うということもあり、なかなか難しい状況でした(そもそも3年生の文化祭は受験期なのでとても難しいものです)。その中であれだけのことができたのは、生徒会も、実行委員も、クラス委員も、文化祭担当の先生も、そしてクラスの皆さんも頑張ったからだと思います。頑張った皆さん、お疲れ様でした。

私は文化祭が大好きです。それは人間性が出るからです。簡単に言うと、「その人がどんな人物なのか?」がわかるからです。

教員の立場としては、「その子の成長がよくわかる」と言ったところでしょうか。

人間性はどんなときに現れるかというと、“自由を与えられたとき”に顕著に出ます。

文化祭は、体育祭や音楽祭と違い、決められていないことを協同で行う行事ですから、学校行事の中で一番人間性が出ると思っています。

☑ まったく手伝わない人
☑ 一生懸命頑張る人
☑ 指示を待っているだけの人
☑ 気を利かせて先回りする人
☑ やりたいことしかやらない人
☑ 責任感のある人
☑ 自分の役割を途中で放り投げる人
☑ 困っている人を助けようとする人
☑ 言い方がキツイ人
☑ 黙々と作業する人
☑ 文句ばっかり言っている人

あげればきがありませんが、皆さんはこの1週間で、たくさんの行動を見てきましたよね?そして

「へ~この人はこういう人なんだ~」

「えっそういう人だったの?」

みたいな現場に遭遇しましたよね?それが文化祭ってやつです。本気で取り組めば取り組むほど、怒ったり、喜んだり、泣いたり、笑ったりが起きたりしますし、文化祭はつまらない映画観るよりよっぽど楽しいと思います。

私が行事のときに集団に求めるのは、「気の利いた行動」です。指示なんか待たないで自分でちょっと気を利かせて動くこと。今、何が必要なのか?どう動くと助かるのか?ということを考えて立ち回れる力を期待しています。

「指示が書いていないからわからない」

「ちゃんと言ってくれないからダメだ」

みたいなことで担当者を批判することが大人の世界でもよくあります。もちろん、担当者は全体を動かす力(リーダーシップ)が必要ですが、それが足りないことをグチグチ言っても、行事や仕事は成りたちません。だから、自分で考えて気を利かせて動くことが重要だと思うのです。これもまた人間性です。

今回の文化祭で嬉しかったことが2つあります。1つ目はミスがたくさんあったことです。装飾でも、発注でも、書類提出でも、当日の準備でもたくさんミスがありました。ミスしたことが嬉しいというのは変な話ですが、人間は失敗しないと成長しないので、そういう機会があったことが良かったという意味です。役割を背負うとミスするリスクも背負います。

最近では、責任をとりないたくないから役割は引き受けない風潮がありますが、それでは人は成長しません。

だから今回いろいろあったミスは、皆さんのこれからの人生の糧になったと思います。もちろん私の成長にも繋がりました。

2つ目に嬉しかったのは、A先生のクラスが調理室を使った出し物を行ったことです。調理室を使った出し物って本当に大変なんです。私は初任者のときにやりましたが、疲れ果てて倒れそうでした(家庭科の先生には罵声を浴びさせられたし…)。当時、先輩の先生に

「飲食団体は、新人が必ず通る道だから、やった方が良い」

と言われた言葉の意味は、今だからわかります。あの辛さを経験せずに、年をとってはいけないと思います。担任中にそういう経験ができるチャンスは少ないかもしれませんが、それを新人の先生が経験できたことが(いちおう)先輩としては嬉しいのです

「飲食って大変ですね」って言っていた彼の疲れた顔は、とてもステキでした。

これで高校最後の行事が終わりました。これからは進路に向けて全力でお過ごしください。学校に来るのは残り約4か月です。1日1日を無駄にしないようにしましょう。

【学級通信】(第121号)行事も受験も実は同じ

行事も受験も実は同じ

計画

2学期が始まって一週間立ちました。勘の良い人はお気づきかと思いますが、今週末は文化祭です。このクラスはアイス屋さんをやります。クラス委員の、Hくん、Sくん、Iさん、Wさんを中心に準備を進めています。5月あたりに、

「最後の文化祭だから、満足いくようにしたいんです」

とHくんが言っていたのが印象に残っています。満足のいく文化祭になるか?クラス委員を中心に頑張ってほしいと思います。

部活でも、行事でも、勉強でも、受験でも、目標と計画と実行力が重要です。複数人で動くときにはリーダーシップや責任感も必要になります。3年生の文化祭の目標はHくんが言うとおり、「満足いくかどうか」だと私は思います。あとは、

・どうすれば満足いくのか?
・何をいつまでにやらなければならないのか?
・誰に何を頼めばいいのか?
・当日はどうするのか?
・内装、外装はどうするのか?

そんなことを計画して本気で動けば良いのです。三年生ですから自分たちで実行できると信じています。

私はクラス以外にも部活の顧問をしているので、部活の出し物が忙しいです。文化部顧問の宿命です。今年は、

・eSports大会
・ボカロ+生演奏ライブ
Minecraftで校舎作成
・自作フォント展
・オリジナルキャラクター展
Nゲージプラレール
・レゴロボット展
・自作ゲーム展

などなど…やることが目白押しで、目が回りそうです。部員全員で取り組んでいますが、学年によって動きに差があります。

三年の動きは良いです。言われなくても、想像の上をいきます。それに比べて二年はまだまだです。計画が甘くてなかなか進まなかったり、自分事として捉えてなかったりすることがあります。一年は超甘いです。そもそも何していいかわからないレベルです。言われないと動けないか、言われても動けないかのどちらかです。しかし、これは当たり前の現象です。一年生は文化祭の経験がありませんからできなくて当然です。逆に、三年生で何していいかわからなかったらヤバいですよね。

部活でもクラスでも同じです。

三年生は周囲の想像を超えなければなりません。

周りをあっと言わせるものを作り上げることが期待されています。装飾でも、サービスでも、衣装でも、Hくんが言った「満足いく文化祭」が作られることを期待されています。三年生の力を見せつけてください。

短縮授業になり、受験勉強は文化祭が終わってからと思っている人も多いかもしれません。しかし、それは一番マズいパターンです。この9月に勉強できないと10月に巻き返しは厳しいです。9月はあらゆることの準備期間です。センター志願票の準備、推薦試験の準備、模試の申込みなどの準備、そして受験勉強。これらを行事と平行して進められなければ進路実現は難しくなります。

行事も受験も実は同じです。目標→計画→実行です。

行事を楽しんで活躍できた経験は、そのまま受験でも生きます。学校行事とはそういう風にできています。部活も、行事も、受験も目一杯楽しむ。何かを捨てたり、サボったりせずに自分の進路も実現する。それが高校生活を三年間楽しむことだと思います。

【学級通信】(第120号)Jカーブ

Jカーブ

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2学期が始まってしまいました。高校最後の夏休みはいかがでしたでしょうか?400時間受験勉強できましたか?この夏の猛勉強の結果がすぐに出ることはないかもしれませんが、1,2月の本番のときには必ず力になっていますので、頑張れた人たちは安心してください。逆に、夏休みなかなかできなかった人は、これから挽回できるように、もう一度気持ちを切り替えましょう。現役生は最後の最後まで伸びます。諦めることはありません。信じて前へ進みましょう。

今、皆さんに共通していることは、以下の2つだと思います。

・自信がないこと
・心配なこと

これは、保護者、生徒ともに同じではないでしょうか。自分に自信がない、勉強する自信がない、受験する自信がない、勉強しているか心配、受かるかが心配…などなど。

みなさんがなぜ自信がなくて心配で不安なのかは、大学受験が初めてのことだからだと思います。人気の大学になると、倍率5~10倍の試験を突破しなければなりませんし、偏差値は60以上(受験生の上位15%以内)にいる必要があります。なかなか厳しいですよね。今までに同じような壁を乗り越えてきたことがない人がほとんどでしょうから、どれくらい努力したらよいかもわからないわけです。経験のないことはとにかく不安で、避けたくなるものです。

みなさんに足りないのは、能力や学力ではなく、自信です。毎年、何百人という生徒見ているので、間違いありません。N先生もそんなことを書いていました。信じて頑張れば必ず伸びるように勉強は出来ています。ですから、途中で諦めたり、志望校を下げて推薦やAOに流れたりすることのないようにしましょう。(計画にない推薦やAOはあまりうまく行きません)

先日、ネット記事で「Jカーブ」という話が書いてありました。まさに受験生のことだと思ったので、参考までに掲載しておきます。

(Jカーブの法則 普通の人が天才になれる)

plus-work.jp

何かをはじめたときに最初に思うのが、「思ったようにうまくいかないな・・・」ということです。

事業やスポーツなどでも、努力をすればするほど、下がっていく時期が必ずあります。やればやるほど、下がるので、少し不安になってきますが、これは自然の法則です。初めからうまくいく人など1万人いたら1人くらいです。普通の人は、必ず失敗をします。その失敗から軌道を修正することで成功に近づくことができるのです。

潜伏している期間は長く、浮上するまでに時間がかかります。努力をしても全く効果が感じられません。普通はここで失敗した・・・と思ってしまいます。努力をしても成果が感じられないので、ほとんどに人がここでやめてしまいます。

 

受験勉強もこれと同じです。スタートしてから、結果の出ない時期がけっこう長いこと続きます。結果が出始める「顕在期」は12月以降の人がほとんどです。ですから、途中で諦めず、最後まで頑張った人が希望を叶えるというのが受験の鉄則なのです。2学期もなかなか結果が出ないこともあるかもしれませんが、日々の勉強を信じて、自信を持って過ごしてください。努力が裏切ることはありませんから。

【学級通信】(第119号)先生も振り返ってみる

先生も振り返ってみる

悩む男性

「振り返りは大切だ」と生徒に言いながら教員は振り返らないというのは申し訳ないので、一学期を振り返ってみる。

三年生の担任になった。新クラスになって、去年までの男子校のようなクラスではなく、男女均等に落ち着きを感じる(男子多目は、それはそれで楽しかった)。担任として最後の学年だし、年数通りいけばこの学校で勤務するのも最後の年になる。担任としての目標は「全員の第一志望の実現」しかないと一年の担任になったときから決めていた。10年前は「進路なんてものは、自分で動いて自分で決めればいい。だから先生は何もしなくていい。」と教わっていたから、(そんなもんなのかな)と思っていたが、最近は、進路についてよくわからない不安な高校生にとってすれば、自分で動いて自分で決めるためのサポートは必要だろうと考えが変わった。具体的に生徒の進路実現のために何ができるか?というと、面談を中心にやり取りをして、勉強のやる気スイッチを押すしかないと思っている。しかし、面談をする時間など正直どこにもないので個人ノートを始めた。これがなかなかいい。面談しているのと同じか、それ以上にやり取りができている気がする。出さない人はなかなか出さないが、今までみたいに習慣がないものを始めるのは大変だから仕方ない。けれど、習慣は人生を変えるものだし、どうにか続けて欲しい。勉強や進路のチャンスはどこに転がっているかはわからないのだから。

担任として頑張れたことは、学級通信、個人ノート、掃除の3つかと思う。学年通信の執筆もしなければならないので書く仕事が倍になったけれど、何とか踏ん張って続けられていることは良かった。掃除は毎日やりたいと心に決めていたので、曜日固定制で実施した。サボっている子もいるものの、教室のキレイさ保たれていると思う。掃除をやれていないときは16:45~私がしている。定時制と共通の教室なので、出来る限り気を使いたいと思っている。定時制の子が自分の机の中に何か入っていたり、床が汚れていたり、ゴミが落ちていたら悲しむだろうと思うと、掃除は絶対にテキトーにはなれない。定時制に勤めたことはないけれど、同じ学校の仲間だと私は思っている。

仕事としてはなかなか忙しかった。朝の7:50~仕事を始め、授業やら担任としての仕事をしていると時間はあっという間に増えた。19時まで自習室を解放しているので、そこで頑張っている子たちを帰すとこまでを日課にしていたら、残業時間が規定をオーバーしてしまい指導されることになった…。残業代はつかないが、働き方改革の流れで怒られるようにはなったようだ。

一学期で一番大きな出来事は、旧校舎に絵を書くイベントを立ち上げたこと。何も言わなければそのまま何もせずに通りすぎたことだったが、自分の直感がそれを許さなかった。最後に何かやらなければという勝手な使命感にかられ、気がつけば校長先生に許可をもらっていた。かかるお金を計算し、どうやって集めようかを考え、実行委員会を立ち上げ、イベント内容を検討する…本当は半年前から作るようなことを数日でやるのは、なかなか骨が折れた。何かを始めると賛否両論が必ずあるが、誰もやったことのない初めてのことだから仕方がない。人間はイメージがわかないと不安になる。やってみるまで不安は解消されない。

部活もなかなか充実していた。なぜだか三年生が新たに6人くらい入部した。一年生も10人入った。文化祭ではボカロライブをやることに決まった。最初の計画では、持ってきた音源とMMDモデルに踊らす予定だったが、進めるうちに生演奏になった。生演奏になったのでボーカルのみ音源を作らなければならなくなったが、二年前に購入したボーカロイドソフトが役に立った。試しに一年生部員に使わせたところ、見事にボーカルのみ音源を作った。現在は、映像(MMD)班、照明班、演奏班、音源班に別れて作業している。一年生の女の子が仕切っているが、なかなか動きがいい。3年生の先輩にもズバズバ言っているのを見るとこちらがハラハラする。やったことがないことを実現するには、勢いのあるキャラクターが必要なのだと思う。まだ私が関わらなければできないこともあるだろうが、コンピューター部の多才さが一つのイベントとなって成功することを祈るばかり。当日100人がペンライトを振りまくる光景を期待したい。

ここまでツラツラ書いてみて、(あれ?何だかんだで私、充実してる?)って思えてきた。忙しいし、辛いし、うまくいかないし、蛍光灯割られたり、ハンドソープを口に入れて廊下に巻き散らかせたりして頭にくることもあるが、クラスにも仕事にも恵まれたと思える1学期だったと思う。

【学級通信】(第118号)アイデンティティの確立

アイデンティティの確立

本当の自分

倫理テストに、

「あなたの希望の進路をひとつ決めて(架空でも構いません)その進路を決めた、志望動機を書いて下さい」

という問題が出ました。人間の生き方についても学習する倫理に沿った素晴らしい論述テーマだと思います。他にも、心理学や哲学の話が出ていて懐かしかったです。

私に高校時代の記憶はほとんどありませんが、アイデンティティとかモラトリアムの話は覚えています。いちおう先生をやっているので、大学でそんなことは勉強しました。エリクソンとかマズローとかルソーは、教育系の授業によく登場します。アイデンティティだとか、モラトリアムだとか、欲求段階だとか、頑張って覚えたことは覚えていますが、採用試験が終わる同時に内容は全部忘れました(笑)。

せっかくの機会だったので、アイデンティティとかモラトリアムについて調べ直してみました。いろいろ説明してくれているサイトがあったのですが、私的にすっきりしたのが次の説明です。

心理学者のエリクソンは、アイデンティティのことを、「自分らしさ」または「自分が自分であること」といった言葉で表しています。 つまり、「自分とは何者なのか」という疑問に対して、「自分はこういう人間だ」という自覚を持つことがアイデンティティの始まりであるとし、このことをアイデンティティの確立と呼んでいます。

自分のアイデンティティを持つこと、言葉では簡単には言えますが、実際に自信を持って「自分らしさとは○○なことだ」と言える人はなかなかいないのではないでしょうか。みなさんのように青年期にある人たちは特に、この「自分は何者なのか」という疑問に常に悩まされているのではないかと思います。自分が何者かもわからず、将来が不安になり、それまでの自分らしさが失われてしまうようなこともあります。

https://manapedia.jp/text/1226


自分が何者なのか?悩みますよね。私なんて今でも悩んでいます。大人なので苦しんだりするほど心は乱れませんが、若い頃は、えも言えぬ不安感で毎日押し潰されそうでした。まさにアイデンティティの危機です。なので、みなさんが今悩んでいることは何も不思議なことではありません。ご安心ください。

アイデンティティとセットで必ず出てくるのがモラトリアムという言葉です。調べてみるとこんな説明でした。

 

人間の発達を可能にする準備期間のことで、エリクソン命名した。青年が社会人としてのアイデンティティを確立するために様々な役割を試み模索することを、社会は心理・社会的猶予期間として認めていると考えた。しかし、高学歴化が進み、性的に成熟しながらも親に経済的・精神的に依存する状態が長引く現代の日本社会では、モラトリアムが本来の意味を失い、社会的責任回避の意味合いが強くなる。自意識過剰になり、社会人としての同一性選択を回避し、無気力になり、友人関係に不安を抱くなど、エリクソンが同一性拡散として記述した事柄は、長期化するモラトリアム社会の危険性を表してもいる。

kotobank.jp

日本では、ピーターパンシンドロームとか、シンデレラ症候群とかと似たような意味なのでしょうね。

今、みなさんは人生の岐路に立っています。行き先をどうするか?そもそも自分は何者か?何になりたいのか?なぜそうなりたいのか?…そんなこと考えないで勉強しなきゃ!ん?そもそも何のために勉強してんだっけ?…こんな無限ループにはまっている人は多いと思います。

そんな時は、倫理の試験で書いた志望動機を読んでください。試験のときにうまく書けなかった人は、ぜひもう一度書いてみてください。何かのきっかけが掴めると思います。あの問題の秀逸な点は、架空の設定でも良いというところです。夢や目標が決まらない人でも書けるようにという配慮だと思いますが、たぶん、全員が架空ではないものを書いたはずです。なりたい職業は架空でも、そこを目指したきっかけや理由は、架空ではないと思います。いくら架空でよいと言われても、志望動機も含めて、全部、架空では書けないものです。みなさん、随所に自分の体験やエピソードをいれましたよね?

アイデンティティを確立させるには、自分に大きな影響を与えた体験やエピソードを思い出すことがとても大切です。倫理の先生がそれを狙っているかどうかは知りませんが、テストという外圧を使ってやや強引に書き出させてくれたことは、これから夏を迎える受験生にとってとても意味があったはずです。

もう一度、倫理のテストに書いた自分の文章を読みましょう。自分が何になろうとしているのか?なぜそう思っているのか?確認してください。夢や目標は、進路実現のためのエネルギーです。夏前に、身体にエネルギーを注入してください。クラスのノートの人の欄を読んでも、エネルギー注入されます。特に夢を語ってくれている人の文章はおススメです。

【学級通信】(第117号)タピオカと同調圧力

タピオカと同調圧力

タピオカ

最近(といってもけっこう前ですが…)、駅の近くにタピオカ専門店ができました。今、世の中は空前のタピオカブームです。若者の身体の半分はタピオカでできていると言われるくらい流行っています。そんなトレンドを本校の子たちが見逃すわけもなく、店に足しげく通います。

「いそのー野球行こうぜー」と同じレベルで、「タピオカ飲みに行こうぜー」という台詞が飛び交います。

なかには「週3でタピオカ飲みに行っていま~す」という子すらいます。当然、この店はバカ売れです。たぶん売り上げの1/4は本校の生徒です。オープンニングの時なんて、人気アイドルのライブ会場かと思うくらい混んでいました。たぶん200人くらいは並んでいたと思います。ちなみにこの街の人気ラーメン店は多くて10人の行列です。

私もタピオカの一つくらいは飲んでみたいと思っているのですが、未だに行っていません(そのうち行きます)。ちなみに生徒に値段を聞いたら600円と言っていました。私はおじさんですから、600円などいくらでも出せますが…さすがに600円て…と思います。高校生がどれくらいの小遣いをもらっているのか知りませんが、ラーメン食べられる金額を週3回も使っているかと思うと、どうなんだろな…と思うわけです。「松屋」、「すき家」ならお釣りがきます。週3で牛丼は食べないけれど、タピオカドリンクは買いに行く。タピオカドリンクにはそれだけの価値があるということです。恐るべしタピオカドリンク。

私が言いたいのはモノの価値の話ではなく、

「高校生たるものタピオカドリンクは買わなければならない感じになっている雰囲気って危険だわ」

いうことです。このOOしなくてはならない感じというのはなかなかパワーがあります。雰囲気って怖いです。心理学では同調圧力と言います。もう皆さんは三年生ですから、雰囲気に流されることはないでしょうが、一年生は今、雰囲気との戦いの真っ最中です。

A子「ねぇ、今日、タピオカ行くでしょ?」

B子「う…うん(まじかよ…金がキツいわ)」

お金がきついのなら断るこの場面ですが、B子は断れません。なぜならB子は「タピオカを飲むことが高校生の品格だ」という圧力に負けているからです。いくらお金がキツくても、タピオカドリンクを手にして、水滴がしたたるカップの写真をインスタにあげるという儀式をクリアしなければならない。かつてのヤンキーがタバコを吸わなきゃ仲間に入れなかったような現象が、今、タピオカドリンクで行われているわけです。

特に女子は大変です。JKとしての品格を保つために相当な努力をしています。週3のタピオカドリンク、休日のチーズダッカルビやパンケーキに耐えきるだけのお金が必要です。キラキラしなくてはならない圧力を受けてしまった人たちにとってバイトは必然となります(本校ではバイトは禁止です)。バイトはパンケーキのようにあまいものではありません。楽しい反面、必ず疲れがやってきます。そして、学業がおろそかになっていきます。

部活をやっている人はさらに大変です。勉強、バイト、部活、品格…と全てを両立するのはなかなかどうして難しいことです。だから優先順位の高いものが残ります。

1位:品格(つまりそれを保つためのバイト)

2位:部活

3位:勉強

ほとんどは、この順番だと思います。そして3位が捨てられて、2位が中途半端になっていきます。つまり品格を保とうとすればするほど、学力が下がり、出費も増え、いろんな意味で貧乏になる仕組みなのです。だから、JKとしての品格を保ちつつ、勉強や部活で結果を残している人は、本当にスゴいことなのです。自分の身の回りにそういう子がどれだけいますか?

タピオカドリンク飲まなくても、チーズダッカルビやパンケーキを食べなくても、キラキラ写真をインスタにアップロードしなくても、ピアスの穴開けなくても、皆さんは十分に魅力的です。もっと自信を持って生きていけば良いと思います。本校の良さは、うぇい感ではなく、誰かに流されて無理することでもなく、

「自分が自分らしく生きて良いという自由」

な部分だと思うのです。

周囲と同調すれば、自分の自信のなさを補完してくれます。「みんながOOしている」という安心感が得られます。しかし、同調圧力に屈して自らの方向性を間違えてはいけません。もし迷走している友人がいたら、「方向性間違っているぞ!」と言ってあげてください。

本来、その人が持っている良さをちゃんと輝かせてあげましょう。

PS.「タピオカのゴミはタピオカ屋に捨ててください」

【学級通信】(第116号)副担任の大学時代

副担任の大学時代

教室

どうも、副担任です(笑)。ていいますか、学級通信にこんなにスペースをもらって何でも書いていいよという担任の先生に初めて出会いました。何か書いてOKとことでしたので、担任の学級通信を楽しみにしていた人、お目汚しになってしまいますが、ご容赦していただければ幸いです…

でー何を書いたらいいかという話ですが、今回は

「物理に降臨する神」

でもしようかな…(ってか次回はありません…汗)。

私は学生のとき片道2時間近くかけて通学していた時期があります。そのときに一人の年上の女子大生と毎朝同じ電車になることに気づきました。ほぼほぼスッピンの女子大生でした。電車の中でいわゆる若い女性がスッピンというのは別の意味で目立つ時代でした(この時代とは「ガングロ・ヤマンバギャル」という生物が日本の女子高生を支配していたころです。

で…、女子大生が医大生であることが、持っていた本についていたロゴからわかり

「わー、頭いいんだなぁ」

とひそかに憧れとそれ以上の激しい嫉妬をしました(自分はとにかく理系に弱いんですよ…数字をテキパキと合理的に処理することができない、なのでそういうことのできる女性に←ある意味南キャンの山里亮太が入っている…)。なので勝手に「電車の女神」を妬んでました。

ところが、ある日電車が混んでいて、その女子大生の隣に立つことになりました。難しそうな顔をして読んでいたので、医学部って電車の中でも勉強しないといけないんだ、はぁぁ~と思ってふと見ると「基礎の物理」って書いてありました。基礎の物理??、よく見ると高校生の参考書です。んんんんん?、高校の物理ってナンダ、と思いました。家のパソコンを開きました。そしてニフティに接続してネスケを開き…(←担任の先生にだけしか伝わらないかもしれませんm(__)m)、今風に言うググったところ、その大学が偏差値50いかないレベルの医大ということがわかり、そんなところでの「物理の基礎」で(しかも高校参考書)難しい顔をする医大生…、果たしてこの医大生(最初の変換は「偉大性」(爆))はどのような医者になるのだろうか、女神は急にAKBレベルの神降臨になりました(←愛に行けるアイドルと同じ程度のありがたみ=つまりただの人という感じ)。

気にならなくなった頃からリアルに大学に足が向かなくなった私は、週5の学校生活が週4→週3→週2となっていきました。でも(当時の)大学というのは夏休みが異常に長いので前期3か月行くと夏休み完全に2か月なんで、うまく誤魔化すことができたんです(今じゃあり得ん)。

ちょうど夏休みに入り全く学校に足が向かないまま、女神の存在すら忘れ果てて…10月に後期が始まって仕方なく登校し始めると、例の医大生が電車にいました。いたいた…と思いながらふと見ると隣に背がちょっとだけ高い男子学生らしき姿が。カレシかな、と思いつつ

「かわいいふりしてあの子、やるもんだねと…」(♪待つわ)

と、どこから目線の独り言をつぶやいていました。その時には気づかなかったのですが、顔がややふっくらで、(そういうのに奥手な私は)カレシと美味しいものばかり食いやがって、と訳の分からない嫉妬をしていました(物理の本は「基礎の物理2」にはなっていましたが…)。

 

秋が過ぎ冬が来て、あまりのコロコロ感からようやく妊娠したんだということに気づきました。大学1年、しかも医学部生がここで妊娠したらどうなるんだろう?、大学を退学するのかな、みたいな人の心配をする私に神はしっかりとお仕置きを用意していました。

やさぐれた大学生活を送り続けていたその年度の1月の後期試験、数学数字コンプ(レックス)の中で数少ない授業に出続けた「教養の物理」という授業を、最後の最後で試験をすっぽかす(受けるのを忘れる)という大失態を演じてしまった。その年に必要な単位44単位のうち16単位しか取れず、もう留年確定→自分こそ退学か、という恐怖心で2月3月を引きこもっていました。で・で・で、3月成績表が通知が来てびっくり、教養の物理はなんと評価がB(高校でいう10段階の7)という、ありえない成績が来ました。いやぁ~物理大好き…んなわけなく、ただ単に担当教授が超高齢の方で、授業に1回も来ていない学生も評価C(10段階の4)をくれていたというミラクル神教授だったのです。これでギリギリ進級できたわけですが、そのツケは、翌年以降卒業するまで週6日出勤、朝9時から夕方18時30分まで空き時間なしの恐怖の大学生活後半戦の始まりとなりましたとさ…つるかめつるかめ(@@)

【学級通信】(第115号)朝

朝日

私は毎朝、7:30~8:00の間に出勤します。職員玄関でタイムカードを押し、パソコン室を空け、PCの電源を入れます。その後、教室に行き、教室後方の拡大年間行事予定表の過ぎた日に斜線を入れます(ぼちぼち6月が終わりそうです)。次に会議室へ行き、冷房の温度を調整、さらにプリンタの紙をチェックします。これが私の日課となっています。

この日課の中で必ず出会うのが、Cくんと、Kくんです。朝から教室で勉強しています(Cくんは会議室のときもあります)。Cくんは朝の7時くらいから来ているそうです。Kくんは朝7:30くらいから来ていたそうですが、Cくんが7時登校ということを聞いて、今では7時に来ているそうです。会議室ではSくんや、Yくんも8時には来ています。Tくんもいます(いたり、いなかったりですが)。

彼らは一緒に勉強しているわけではありませんが、朝来て、同じ空間でもくもくと勉強しています(ずっと見ているわけではないのでわかりませんが、基本的に集中して勉強していると思われます)。いつも一緒につるんでいるわけではなくても、心のどこかでは意識していると思います。

「あの子がやっているから、俺も頑張ろう」

「あいつ、何時に来ているんだろう?」

「すげー勉強しているっぽいな~」

「負けられないぞ!」

「次の模試はあいつより良い結果を出したい」

朝から自習している人たちは、こんなことを思っている人も多いと思います。塾の自習室でも同じようなことがあるようです。自分より先に、いつも同じ席に座っている人を勝手にライバル視する現象です。

つるむわけではないけれど…友達というわけではないけれど…一回も話したことはないけれど…意識し合う関係。これが必ず受験勉強にプラスに働きます。気づかないうちに刺激を与えあい、支え合っているのです。同じ空間にいるというのは、受験勉強の仲間でありライバルなのです。

このクラスがそんな空間になることを祈っていますが、乗り切れない人も多いようです。勉強しようと思っているのにできない…勉強できないので焦る…けど、できない…やらないのでさらに不安になるという悪循環。そのうち友達から誘われてホイホイ遊びに行ってしまう。落書きをしたり、蛍光灯を割ってしまったり…そんな行動を見ることがあります(涙)。

昼休みに少し運動するくらいならリフレッシュになるでしょうが、放課後や空き時間に遊び始めたら、クラスの雰囲気も、3学年全体の雰囲気も下がっていくのは間違いありません。だから全員がメリハリを持った行動をできることを期待しています。雰囲気というものが受験にとって、とても大切なのです。

先日、Yくんが、

「せんせぇ…預かって欲しいものがあります」

と私のところにiPadを持って来ました。iPadがあると勉強できないのだそうです。とりあえず預かって、鍵のかかる書庫に保管しています(ちなみに漫画でもスマホでも預かって欲しければ担任は喜んで預かります。言われればいつでも返却します。朝あずけて、帰りに返すでもOKです)。

アプリを消したり、マンガを封印したり、私にiPadを預けてみたり、ロッカーにスマホしまったり、自分で雰囲気を作っていく行動をすれば、今まで乗れなかった子も、必ず前に進んでいきます。そして、朝7時に教室に来たら、もっと加速して進んでいきます。本校に来て6年目ですが、朝早く学校に来て勉強していた三年生は必ず結果を出しています。

体育祭が終わり、朝の自習人数は減っています。4月から頑張っていたけど、ちょっとサボってしまっている人、体育祭以降、朝習慣が無くなってしまった人、2年の最後に

「私は三年になったら朝早く来て勉強するんだ!」

とか言っていたのに一回も来ていない人。まだまだ挽回できます。6月の最終週から気合入れ直して、充実した夏へと繋げてください。

朝7時、Kくんと、Cくんに「おはよう」を言うと偏差値が上がりますよ~