学級通信たまに教育雑感ブログ

実際に配布した【学級通信】を掲載しています

【学級通信】(第094号)合唱祭終わる

合唱祭終わる

ウクレレ

ぴぴふぉとさんによる写真ACからの写真

合唱祭お疲れ様でした。見事に指揮者賞を取り、クラスも2年生で銅賞という結果となりました。昨年の2年生を見る限り、男子多めのクラスは厳しいと思っていましたが、そんな心配もよそに素晴らしい結果を出してくれたクラスが誇りです。実行委員さんを中心によく頑張ったと思います。詳細はそのうちクラス新聞で報告してくれることを期待しましょう。

合唱祭が存在する学校で初めて担任をしてみて、この行事は本当に難しいと思いました。クラスで1つのことをしなければならない…しかも歌…。

歌が嫌いな人からしてみれば、苦痛ですよね?

前任校では3年生まで参加する合唱祭がありました。合唱祭が苦手だった子が卒業式前に

「3回とももちろん口パクでしたよ(てへぺろ)」

って言っていたことをよく覚えています。先輩の先生も

「『クラス全員で大繩飛ぶぞ~』って言ったら飛ぶけど、『クラス全員で歌うぞ~』って言っても歌わないところに合唱の難しさがあるよね」

とよく言っていました。

大人になると合唱団に入らない限り、40人規模で歌う経験などありません。教員合唱ですら参加したのは25人(過去最多?)くらいでした。人前に立って大人数で歌うというのは、それだけ機会の少ないことなのです。だから、合唱祭に熱くなって練習することは、さらに難しいことでしょう。難しい経験を乗り越えて金賞を取れたクラスというのは立派だと思います。1年生の金賞クラスと、2年生の総合優勝のクラスの合唱は本当に素晴らしい合唱でした。

今回の教員合唱では、ウクレレを弾かせていただきました。下手くそな演奏だった思いますが、とても緊張しました。手は震えるし、えずく(オエってなる)し、舞台袖では

(あ~なんで出るって言っちゃったんだろ…)

と後悔するし…。人前で演奏するのも初めてだったので、終わった後はどっと疲れました。音楽の先生には

「人前で演奏する快感を覚えるとクセになる」

と言われましたが、もう一回やりたいか?と聞かれるとそうでもないっす(笑)。教員合唱が終わったあと、1年生の女子が

「教員合唱サムかったよね~」

と言いながら歩いていて、私の顔を見て(しまった!)という顔をして、通り過ぎた後に爆笑していたので、もう二度とやらねぇって心に誓ったくらい私は心の小さい男です(笑)。なので、あんな経験を毎回している軽音楽部の皆さんやダンス部の皆さんは本当にすごいと思いますし、ピアノに挑戦した先生もスゴイです。私にあの度胸はありません。やろうと覚悟をして、やり切る姿勢にリスペクトです。

合唱祭が終わったということは、ぼちぼち二月が終わります。ここにも書いてあります。あっという間の二月です。気づくと3年生になっちゃいます。

やるべきことはもちろんですが、やりたいこともやりましょう。

3年生で充実した時間を過ごすには、この時期にどれだけ準備して行動しているかだと思います。

塾・予備校は決まりましたか?
進路希望や、志望校は決まりましたか?
推薦?一般?など、入試方法や受験プランは考えていますか?
併願プランはどうですか?

大学入試の人はもう本番の入試まで1年切っています(センター試験までは残り約11か月(326日))。見通しをもって2月、3月を過ごしてください。

【学級通信】(第093号)人生最後の合唱祭…かもよ

人生最後の合唱祭…かもよ

ピアノ

Kangarooさんによる写真ACからの写真

皆さん、密かに推薦入試が終わっていたのを知っていましたか?今年の推薦倍率は以下です。

男子→ 約2.0倍
女子→ 約3.5倍

相変わらず推薦での女子人気は健在です。ちなみに、密かに一般出願も終わっています。これから取り下げ再提出がありますが、改築工事の終わりが見えてきて倍率が上がっていく傾向ですかね?もう数年したら体育施設も完成するので人気もさらに上がっていくことでしょう。

まあ、これからのことは、これからの人たちで作れば良いわけで、もうそろそろ卒業していく皆さんや、ぼちぼち学校からいなくなるであろう私には関係ないんですよね…と言いたいところですが、そういうわけにはいきません。学校というのは、そのときにいる生徒や先生によって作られていくものですから、皆さん(先生も含む)がテキトーに過ごしていたら、次の代も、その次の代も、残念さが繋がっていきます。ですから、先輩としての自覚をもって、部活や行事や学習に取り組んでもらいたいと思います。

今週は音楽祭があります。3年生にはない行事ですので、今回の音楽祭が高校最後となります。ほとんどの人は、大人になって合唱などしないでしょうから、今回が人生で最後の合唱でしょう。人生最後の合唱をテキトーにやったら一生残念な思い出が残りますので、好き嫌いに関わらず、精いっぱい楽しんで歌ってください。ちなみに、合唱祭がある高校は力のある伝統校の証です。皆さん誇りを持ってくださいね。

このクラスの自由曲は「ひとつの朝」です。この曲は、若者の旅立ちを歌ったものです(たぶん)

www.joysound.com


【合唱曲】ひとつの朝 / 歌詞付き

 

歌詞を読んでいかがでしょうか?
胸に刺さるものがありますか?

若者が成長していく感じがいいですよね。私は普段、歌詞を見たり、歌詞の意味を考えたりはしませんが、こうやってゆっくり読んでみると、やっぱり歌っていいな~と感じます。最近の曲は早くてペラペラペラ~って歌われてしまうので、あまり耳に入ってきませんが、この自由曲はハッキリ歌詞が聞きとれますので、オジサンの私でも十分に楽しめます。

先週の歌練を見る限り、自由曲はなかなかの仕上りだと感じました。このクラスは男子が多いので、男子がノった瞬間はなかなか迫力があります。音楽ド素人の私でさえ「おっ!」ってなりましたので。歌い出しが決まると、とてもかっこいいです。「いま」、「さあ」が決まったら、優勝も見えますね(たぶん)。男子のカッコよさと、課題曲の仕上がりに期待して本番を迎えよう思います。保護者の皆さんのご来場をお待ちしています。

【学級通信】(第092号)カッコイイとは、こういうことさ

カッコイイとは、こういうことさ

ダッシュ

saki.zakiさんによる写真ACからの写真

前回の学級通信で、これからは男子がかっこよくなると書きました。冗談ではないので、女子の皆さん、男子の保護者の皆さん、よ~く、じっくりと彼らを観察していただきたいと思います。中二病が抜け始め、現実に向き合い、行動を起こすのが、高校二年生からの後半の時期になります。カッコ悪く生きてきた今までを反省し、カッコ良く生きようとし始める…まさに成長です。

「高校生のカッコ悪い」とはどういうことか?

というと、一番は、

「ダラダラして何もしない」
「何事にも一生懸命にならない」

ことだと思います。例えば、音楽祭の練習で、担任が「行事の練習やるよーがんばれー」と言ったあと、ダラダラ動き始める、座る、話す、スマホいじる、歌わない、男子同士で抱き合いながら重なりあって座る(←これけっこう多いんです…)、英単語始める、注意されても動かない、全体の合わせでも声は張らない、歌わない、おしゃべりは止めない…

こんな事を書くとヤバいクラスを想像しそうですが、毎年こんな感じが平均だと思います(たぶん)。このクラスは優秀ですので、リハーサルを見る限り、何とか形にはなってきていると思います(正しくは何とかしちゃっているのかなと)。苦労しているクラスは、声がまったく出ていない、曲が途中で止まりそうになる…なんて状況でした。話を聞くと、一度も練習に出ていない子もいるのだとか…(現在は、リハーサルでダメだったクラスも仕上がってきているそうです)。中学の合唱祭は「第二の卒業式」と言われるくらい盛り上がるのに、高校ではグダグダしてしまうのが難しいところですね。

このグダグダの傾向は男子に多く見られます。そして大人や女子から見ると、非常にカッコ悪いんです。教員として見ていてイライラする瞬間ベスト3に入ります。

やればできるのに一生懸命やるのは恥ずかしい…
目立ちたくないし、めんどくさいのは嫌だし…

テキトーに怒られない程度にやらない…

という姿には、悲しい気持ちになります。

この現象は部活でも同じように表れます。

ダラダラした練習…
グダグダした行動…
めんどくさいことはやらない姿勢…

かといって部活を辞めるわけではないというのが大人からすると不思議なのですが、これが若者特有の精神と行動なのです。放課後になると

「部活だりーよ」
「部活めんどくせー」

という言葉が飛び交っているわりには練習に行くので笑えますが、けっきょく行くのなら、

「よっしゃー部活だーやったるで~」

と言った方がかっこいいのになぁーといつも感じています。

勉強も一緒です。やるのかやらないのかダラダラダラダラと毎日を過ごしていくわりには、焦ってあたふたしている…

「やればいいんですよ、やれば!必死こいてやればいいんです!」

と大人は思うのですが、ダラダラしながらも焦るというカッコ悪さがどうしても出てしまうものです。

こういった状況を自己責任…と認識できている場合はまだマシなのですが、周囲のせいにし始めるパターンはもう最高にカッコ悪いです。

家のせいにする…
学校のせいにする…
親のせいにする…
友達のせいにする…

まあ自分以外のせいにするのは楽ですけどね。

じゃあ、カッコ良くなるにはどうしたら良いか?
答えは単純です。だって、

「やるときやるが一番かっこいい」

ってだけですから。けっきょく、やるときやらないからカッコ悪いんです。今ここだよ!ってポイントを外すからカッコ悪いのです。高校生ですから、ダラダラしたり、迷ったり、人のせいにしたりすることはわかりますが、そんな時期は高二の前半までです。学校生活も残り1年切っています(3年生は学校に来るのは実質1月中旬まで)。皆さんはもう大人です。2ヶ月後には最高学年です(単位とれれば)。

最近、読んでいる(バレーボール漫画の)ハイキューという作品に月島という子が登場します。

「たかが部活にどうしてそこまで熱くなるのか理解できない」

的な発言をしたりします。コーチも、

「合格点を取っていても、100点を目指さないって感じなんだよな」

と表現しています。この感じ…まさに最近の高校生ですね。しかし、猪突猛進型の仲間に刺激され、彼も「やるときやる男」になっていくのです。カッコ悪かった奴が、きっちり自己認識をして、カッコ良くなっていく瞬間…最高ですよね。

ハイキュー!! 19 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ハイキュー!! 19 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

男子の皆さん、もう一度言います。

「やることやる奴が一番カッコいいんですよ。たかが部活も、たかが行事も、たかが勉強も…やらないで文句言っている人ではなく、やるときやるカッコいい男たちであってください。(カッコ悪いまま三年生にはならないでね)」

ちなみに…カッコいい奴はモテるよ。

【学級通信】(第091号)高校生の恋愛と成長

高校生の恋愛と成長

手をつなぐ

oldtakasuさんによる写真ACからの写真

先日、定時制の先生にサーバーの設定を頼まれたので、定時制職員室で教員名簿を見ながらアクセス権の登録を1時間くらい行いました。その後、全日制の職員室で仕事をしていると定時制の先生がやって来て、

「先生忘れ物ですよ」

と声をかけられました。私は、

(しまった、名簿でも忘れたか!)

と思って手を出すと、温かい缶コーヒーを渡され、その暖かさに驚いているうちにその先生は颯爽と去っていきました。

グッときませんか?こういう人が、モテるんでしょうね。私が女性だったら間違いなくメロメロになっています。日常のどこに恋愛スイッチが落ちているかはわかりませんが、こういうことに一喜一憂してドキドキしたりする毎日を過ごせるのは、幸せだと思います。恋愛は毎日を充実させるとか、若さを保つ秘訣とか言いますし、誰かに恋しながら高校生活を満喫するのも良いかもしれません。

私は担任として、

「恋する気持ちは止められないので、恋愛はしても良いけど、交際は禁止です」

と話をしてきました。しかし、交際禁止と言ったところで、言うことは聞きません。実際に何人かは交際しているようですし。

(え?うちの子、彼女とかいるの?)
(え?うちの子、変な男に捕まってないかしら?)

と、ご心配になった保護者の方もいるかもしれませんね。私も把握していませんので、本人たちに聞いてください。

私はオジサンなので高校生の恋愛を見ながら、

(あ~微笑ましいな~)

とは思うのですが、交際となると微笑ましい気持ちが薄れるのが正直なところです。私は今までの教員人生の中で(気づかないだけかもしれませんが)

「お互いが成長しているな~」
「これはいいカップルだなぁ~」

と思える子たちに出会ったことはほとんどありません。我こそはという人たちは教えてください(笑)。

最初のうちは微笑ましいんだけど、そのうちうまくいかなくなって、別れ話になって、すんなり別れりゃあいいんだけど、どっちかが未練たらたらで、それにほだされてズルズル続けてを三年間繰り返す子とか…

教室でベタベタして、授業中までベタベタして、周囲は不快大爆発なんだけど、当の本人たちは気づいてなくて、クラス全体がイライラしているとか…

別れちゃったあとに、お互いの悪口やSNSでの嫌がらせが始まったりして、また、それを焚き付ける悪趣味なやつがいたりして、ベタベタするときと同じレベルで周囲は不快大爆発なパターンとか…

まあ、あるあるですね。けど、思春期ですから、交際したい気持ちはわかります。私も高校生だった頃は、電車の中でかわいい子を見つければ恋をして、毎朝すれ違う子に恋をして、漫画の中のヒロインに恋をして…まあ恋というよりは妄想して生きていました。みんなそんなもんでした。

この時期の皆さんの頭の中なんて妄想だらけだと思います。だから、彼氏ができた、彼女ができたで、大はしゃぎです。大はしゃぎなものだから、今までの生活や人間関係を崩したりします。友達付き合いが悪くなった…とか、勉強しなくなった…とか。

別れたときも影響が出ます。とくに女の子はモロです。試験前に別れると、試験に100%影響が出ます。笑えるくらい成績が下がります。これが大学入試前だと笑えないんですが、実際には毎年何人も交際のもつれから実力を発揮できないという子はいます。高校生の恋愛ってなかなか難しいものですね。

しかし、交際するとか、別れるとか、そんなことを繰り返しながら、人間は成長するのだと思うと(節操なく付き合うのはどうかと思いますが)この人と付き合いたい!と思ったら迷わずアタックするというのもありなのかもしれないなと、最近思うようになりました。

ここ数年、教え子同士で結婚ラッシュです。当時は付き合っていなかったけど、卒業してしばらくしてから付き合いはじめ、めでたくゴールイン…みたいなパターンが多いです。ちなみに高校時代から長いこと付き合っていたカップルは卒業してからしばらくすると軒並み別れていました(笑)。卒業すると世界(視野)が広がるということなのでしょう。

余談ですが、二年生の後半戦から、男子は一気にかっこよくなります。落ち着き始めて大人になります。今までとはガラッと変わります。中学生みたいなはしゃぎ方をしていたあの子も、陰キャ感全開だったあの子も、スマホしかいじらなかったあの子も、

(あれ?なんかかっこよくない?)

ってなります。誰がかっこよくなるかは、よ~く観察しましょう。女の子の成長を追い越すこの時期は、男子に注目です。保護者の皆さまもお楽しみに。

【学級通信】(第090号)センター試験が終わった後

センター試験が終わった後

リサーチ

はむぱんさんによる写真ACからの写真

昨日1/19(土)、1/20(日)はセンター試験でした。ニュースでも報道されていましたね。毎年、東大会場で受験する子たちがテレビ取材を受けるのが恒例になっています。東大会場で受けるだけで、東大志望な感じが出ているから不思議です(笑)。

先輩たちの結果はどうだったのでしょうか?本日、センターリサーチのために三年生がやってきますので、集計結果を楽しみにしたいと思います。ちなみにセンターリサーチとは何かを言うと、

「自己採点の結果を全国で集計して、大手予備校さん(河合塾Benesse駿台予備校、東進など)に志望校の合否判定をしてもらうというシステム」

のことです。実際の合否結果ではありませんので、あくまでも合否予想ですが、A判定とか出ると気持ち的には気が楽になります。

リサーチ結果が最も効果的に使えるのは、国公立の前期試験の出願先を変えるかどうかの判断をするときです。例えば、農工大を第1志望にしていたけど、センターリサーチの結果を見て、前期試験先を千葉大に変えるとか、さらに地方の国公立に変えるとかいうパターンです(国公立大学を目指す人は、今のうちから考えておきましょう)。もちろんどんな結果であろうと第1志望を変えない人もいますし、

リサーチ結果をどう使うかは本人しだいです。

(国公立合格者を多く出す上位都立高校や私立高校、大手予備校さんでは、リサーチ結果を超分析して出願先の面談を行います)。

同日模試を受けた人はお疲れさまでした。受けてみていかがでしたか?来年の今頃、実際に受ける試験を体験できたことはとても価値があります。この後の自己採点や、解説授業などを通じて、さらに受験勉強に一歩踏み出して行きましょう。最近は、勉強のモチベーションをキープできないという人が増えていますが、自分でできないときは、塾に飛び込むとか、学校の講習会や自習室を活用するとか、1歩でも行動してください。皆さんの周りには、皆さんを応援するための環境がたくさん溢れています。そういうものに気づいて活用できるかどうかで、受験勉強への気持ちは変わってきます。モチベーションが下がっている人は、一歩を踏み出す行動を期待します。

センター試験の問題や解説ですが、すでにいろんなサイトでアップロードされています。特に東進ハイスクールさんは早いで有名です。解答も出ていますし、問題もダウンロードできますし、概要解説もありますし、高校3年生、高校2年生への分野別アドバイスもあります。 

分野を効率よく学習するには、いきなり入試レベルの問題に取り組むのではなく、教科書の例題、練習問題、節末問題、章末問題と、少しずつステップアップしていくのが一番の近道です。「計算を最後までやり抜く」ことや「図やグラフを描いて考える」ことを積み重ね、早期に基礎を確固たるものにするために、問題演習を繰り返しましょう。

物事を理解するとは、その道理や筋道がわかり、自ら考えることができるようになることです。解法の暗記に頼るのではなく、公式や解法の原理を理解してから先に進むような勉強を繰り返すことで、受験だけでなく、将来社会に出てからも役立つ本当の力をつけることができます。

数学II・Bの問題は、数学I・A以上に抽象的に考えさせる問題が多く、また計算量も多いため、時間が足りないと感じることも多いと思います。センター試験対策としては、限られた時間で正確に解けるように演習を繰り返すことが欠かせません。

---(サイトから引用:数学ⅡBのアドバイス)---

www.toshin.com

これから三年生は2月から本格化する私大一般試験に向けて、また、2月25日の国公立前期試験に向けて、さらなる追い込みに入ります。皆さんも来年の今頃の自分の姿を想像して、2年最後の三学期を過ごしてください。あっという間の1年間ですのでね。後悔のない1年であれ。

【学級通信】(第089号)センター試験

センター試験

マークシート

akizouさんによる写真ACからの写真

先日、体調不良のため1日お休みをいただきましたm(_ _)m。みなさん(特に受験生)に感染させてしまったら申し訳ないと思い、大事をとって休みました。病院で1時間30分待って診察してもらいましたが、インフルエンザ検査は陰性でした。解熱鎮痛剤を処方され、三日間家で独り寝込んでいました。頭痛と腰痛がキツかったです。とくに頭痛がツラいのなんの…ときおりビキーン!と左後頭部が痛んで3日間まともに寝られませんでした。普段、頭痛持ちの人は本当にツラいのでしょうね…

病気になると、普段、健康に生きていることのありがたさをしみじみと感じます。

皆さんも体調管理にはお気をつけください。ツラいときには無理せず病院へ行きましょう。そしてしっかり休んでください。

体調不良を理由に学級通信を一週飛ばそうか悩みましたが、今週は大切なイベントがあるので、やはり書くことにしました。大切なイベントとは、「センター試験」です。もちろん模試も重要ですが、世の中的にはセンター試験です。ニュースキャスターも

「今週はセンター試験ですね。受験生の皆さん、体調管理に気をつけて、頑張ってください」

と言っていました。来年の今頃、皆さんの多くが受けることになるセンター試験、どんな試験かは理解していますか?来年になると誰も教えてくれないと思いますので、ここに書いておきます。

センター試験とは、「国公立大学の共通試験として実施される試験」です…と説明すると、「え?じゃあ私大目指している人は受けなくていいんじゃん!」とよく言われます。その通りです。私大志望の人はセンター試験を受けなくても、私大の一般試験を受けて基準点を満たせば合格できます。けれどセンター試験を避けて、私大一般だけを目指すというのは(今は)あまりやりません。なぜなら、最近では私大でもセンター試験の結果を利用した入試を用意しているからです。また、どの学校よりも一番最初に来る試験であり、教科書を逸脱しない基礎問題であり、マークシート方式であり、試験慣れや実力の確認にはちょうど良いからです。なので、毎年、本校の子たちもほとんどが受けるわけです。ちなみに、今年の三年生は、約85%が申し込んでいます。

センター試験を受けない人は、

・推薦で受かっている
・専門学校への進学を目指している
・就職・公務員を目指している

あたりの人たちです。ちなみに本校は、ほとんどが大学進学を目指す学校ですので、大学進学希望者の数(だいたい9割)がセンター試験に申し込むことになります。

センター試験の内容は、基本的に2年生の範囲までで対応できるようになっています。なので、1、2年次の学習がしっかりと身に付いていれば十分に得点できます。しかし、今までの先輩たちの結果を見ると、苦戦しているのが現状です。センター試験の得点率はだいたい60%くらいが全国平均になりますが、本校の結果は全国平均に満たない科目もあります。教科書の範囲から出題されるセンター試験と言っても、そんなに簡単なわけではないのです。

ちなみに、センター利用入試だけでMARCH級を受けると言っている人…無謀ですので、ちゃんと一般入試も併願してください。MARCH級にセンター利用入試で受かる(得点率約85%以上)のは、本校の今までの実績では1~2人くらいです。国公立の上位か、早慶受かるレベルの人です。センター利用入試は、抑えの大学に出願するか?一般入試とのダブルチャンスのつもりで出願するのがセオリーでしょう。

センター試験は今週末です。そこから来年のセンター試験まで、残り365日となります。国公立を狙う人はもちろんのこと、大学進学を目指す全員の目標になる試験です。目標の大学の合格得点率を参考にしながら、受験勉強を進めてください。ちなみに、2年生の約65%くらいが同日模試に申し込んでいます。今の自分の実力を知る良い機会です。模試からの連続で大変かもしれませんが、挑戦してきてください。必ず来年の糧になると思います。終了後には解説授業も準備しています。こういう機会を有効活用しましょう。用紙は廊下に用意してあります。行動の三学期は、行動することでモチベーションを高めてください。

【学級通信】(第088号)want思考

want思考

挑戦

fujiwaraさんによる写真ACからの写真

私が来た当時の本校は、チャラチャラした学校で、そのときの3年生は「海の家」と呼ばれていて(名付けたのはN先生)、それはそれは勉強しない学年でした(笑)。「イエーイ!ウェーイ!」って感じの子たちが多く、ハロウィンのときの5時間目の授業なんてクラスの半分以上がお化けでした。まあそれはそれで飽きなかったです(笑)。それまでの本校だとどんだけチャラチャラしていても、3年になると一気に勉強して、それなりの結果を出していくっていうのが売りでしたが、海の家学年はそうはいかず進路結果としては厳しいものになりました…。

次の年の3年生は、「墓場」って呼ばれていました(名付けたのはN先生)。おとなしい学年で、担任は比較的厳しい先生方が多く、「やるべきことはしっかりやれ!」という雰囲気がヒシヒシと感じられた学年でした。「ウェーイ!」みたいなのが好きな人たちからは、「本校の良さが失われた」とか言われていましたが、「やることはやるよ!」という雰囲気は(私は)好きでした。

そのあたりから、「やっぱりちゃんと勉強しないとダメよね」という空気が定着し始めて、3年生の模試回数も増えたり、推薦に頼らずに一般入試で挑戦していこうという流れが作られたりしました。

その頃、進路指導部で一緒に働いていたN先生が言ったことで印象的だったのが、

「ついに勉強させる学校になっちゃったって感じですね~けど、自由な学校だから、勉強するかしないかも選ぶことができた方が良いっていうか…」

という話です(確かこんな感じ)。そのときは、

(いや~いくら自由な学校だからといって、勉強しない自由はないっしょ~そもそも勉強しない自由が選ばれた時点でそれは学校なのか?)

ってなことを感じていましたが、最近では、勉強なんてものは人に強制されてやるようなものじゃないし、N先生のおっしゃっていたこともアリなのかな~とか考えるようになりました。

私が学級通信でいくら「勉強しなさい」と書いても、親がいくら「勉強しなさい」と口酸っぱく言っても、自分でヤル気にならなければ意味はないのだと思うのです。

最近、読んだ本に「want思考」という話が書いてありました。want思考とは、「OOしなくてはならない(mustとかshould)」という考え方を捨て、「OOしたい」と考える方がうまくいくという思考のことです。たしかに、OOすべき…より、OOしたいの方が行動できる気がします。

他にも「ゴールデンサークル」という話もあって、人間は「何(what)をどうやるか(how)」に考えがいきがちだけど、大切なことは「なぜそれをやりたいのか?(why)」だという内容でした。さらに、円の一番内側がwhy、次がhow、次がwhat。内側から考えることが重要だと書いてありました。

 

ゴールデンサークル

私的には、whyやwantが一番大切だと考えています。

「OOがしたい!なぜならOOだからです!」

これがモチベーションになるのだと思います。そのうえで、

「何をどのようにやるか(whatやhow)」

が来るのであって、内側がない状態で、

「英単語を毎日100個覚えましょう!」
「模試で偏差値60目指すには、まずOOをXX時間やって…」

とかいうwhatやhowばかりに話が進んでも、けっきょく勉強しないと思うのです。だから皆さん今一度、

「自分は何がしたいのか?」
「自分はどうなりたいのか?」
「それはいったいなぜなのか?」

ということを深く考えてみてください。wantやwhyは与えられるものではありません。自分で考えたり、選んだりしてください。それが、N先生が言うところの「勉強する自由の選択」だと思います。そもそもやりたいことなんて与えられるものではないですしね。

年末の学年集会で、「今、2年生のうちにやっておくべきこと」という冊子が配付されました。各教科の先生がhowやwhatを書いてくださっています。素晴らしい冊子です。この冊子の通りに勉強進めればきっと結果が出るでしょう。しかし一番大切なのは内側にあるwantとか、whyの部分です。何がしたいのか?を中心に行動する三学期であってください。

【学級通信】(第087号)3学期の予定と見通し

3学期の予定と見通し

双眼鏡

USA_KKさんによる写真ACからの写真

行動が大切だと言っても、見通しが見えないと動けません。以下に3学期の主な予定を載せておきます。自分の行動計画をしっかり考えてお過ごしください。

 1月の予定

1月は模試、同日模試と続きます。3年生にとっては「勝負のセンター試験」ですし、みなさんにとっては、大学入試まで365日を切ることになります。2学期は覚悟を決める期間、3学期は行動する期間です。1年生のときにはわからなかった大学入試が見えてきました。

1月09日(水)課題テスト
1月12日(土)授業日
1月14日(月)成人の日
1月17日(木)模試
1月18日(金)模試+授業
▶偏差値「60」目指してがんばりましょう。

1月19日(土)センター試験+同日模試
1月20日(日)センター試験+同日模試
▶この日から365日しかないです。同日模試はチャレンジ!

1月21日(月)センターリサーチ(3年)
1月23日(水)音楽祭リハ+授業
1月26日(土)休み
1月27日(日)休み
1月28日(月)振替休日
▶3連休ありますので、1日はデズニーランド、2日は外部模試の勉強ですね。

 2月の予定

2月は人生最後の音楽祭です。楽しみつつも優勝してください。祝日や一般入試があるので、連休も多くなります。遊ぶのも良いですが、毎日の勉強時間は確保しましょう。ちなみに2月は28日間と短いです。ダラダラしてしまうとあっという間に終わります。入試休み期間は、学年末試験1週間前となっています。

2月03日(日)模試 
2月10日(日)模試
▶申し込んでいますか?勉強してから受けるのではなく、受けるから勉強して実力が付くのです。

2月11日(月)建国記念日
▶模試の疲れをとりつつ、自己採点しましょう。

2月15日(金)音楽祭
▶人生最後の音楽祭を楽しみましょう。

2月22日(金)休み
2月23日(土)休み
2月25日(月)休み
▶4連休になると思いますが、2月は28日までですので、3月の学年末考査の勉強をお忘れなく。学校の勉強は基礎中の基礎ですので。

 3月の予定

3月はなんと言っても学年末考査です。単位取得が危険な人…進級目指して頑張ってください。球技大会も人生で最後でしょう。有終の美を飾ってください。そして…このクラスとも担任ともサヨナラです。また一緒になった人は我慢してください(笑)。

3月01日(金)学年末考査(1)
3月04日(月)学年末考査(2)
3月05日(火)学年末考査(3)
3月06日(水)学年末考査(4)
▶この考査で2年生の成績が確定します。5段階評価の「1」があると進級に関わってきます。受験科目でもそれ以外でも2年生最後の考査をしっかり勉強して臨んでください。

3月13日(水)卒業式
▶サヨナラ三年生ですね。生徒会以外がお休みです。

3月15日(金)球技大会
▶人生最後の球技大会です。有終の美を飾りましょう。

3月18日(月)実力テスト
▶この結果を元に3年生の最初に面談を行います。

3月22日(金)教科書販売
▶大きめのバッグを用意して登校しましょう。

3月25日(月)修了式
▶今までありがとうございました。サヨナラ。

【学級通信】(第086号)新年から猪突猛進で

新年から猪突猛進で

猪突猛進

studiographicさんによる写真ACからの写真

2019年になりました。今年もよろしくお願いします。平成最後の年が、みなさんにとって良い年となることをお祈りいたします。新年の目標は決めましたか?二学期最後の学級通信に「一年の計は元旦にあり」と書きましたが覚えていますか?ノープランな人生より、計画的な人生であってください。

けれど、計画的な人生が本当に正解なのか?というと、それは誰にもわかりません。行き当たりばったりの人生も面白い気がしますし…私も計画的に生きてきたかと言えばそうでもありません(笑)。保護者のみなさまはどうでしたか?こんな話を書くと、計画することがアホらしく思えてしまうかもしれませんが、計画→行動→修正を繰り返すことが目的達成への近道なのは間違いありません。

ただし、このサイクルの中でもっとも大切なことは「計画する」ことよりも「行動する」ことです。だから、計画なしの行き当たりばったり行動でも成功することがあるのだと思います。松井秀喜さんが星稜高校時代に野球部の山下監督からおくられた有名な言葉が以下です。

心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる

いやー心に響きますね。高校時代の自分に聞かせてやりたいです。心を変えて行動するというのは人生を変えるのです。

みなさんは今年、何を目標に行動しますか?それぞれいろいろあるでしょうが、一番大きいのは「進路実現」でしょう。多くの人は大学受験ですから、受験勉強をすることになるはずです。サボりたい、めんどくさい、このくらいでいいや…という心を変えて、勉強(行動)してください。そうすれば人生が大きく変わっていくはずです。

具体的には、毎日5時間以上やりましょう。そうしないと、みなさんが第一志望に挙げたところへは届きません。偏差値70の子(早慶狙う子)が抑えで日東駒専を併願にする時代ですから、どこの大学を受けようが努力しなければ受かりません。スマホを長時間いじっていたり、マンガ読み漁っていたりでは無理です。三年生の最後に頑張っても無理です。ムリムリ言われて気持ちの良い人はいないと思いますが、嘘をつきたくないので正直に書きました。

大学入試に必要な英単語は5000語と言われます(3000語~8000語まで諸説あります)。仲良しの英語の先生から借りた「世界一わかりやすい英語の勉強法」という本には、1日1時間1ヶ月で1000単語を身につける方法が掲載されていました。5000単語だったら単純に5ヶ月かかる計算になります。狙う大学のレベルが上がればさらに単語数も増えるので、6ヶ月、7ヶ月と時間がどんどんかかるわけです。

単語を身につけるだけでも半年以上の時間がかかるわけですから、他教科のことを考えると休んでいる時間はありません。林修先生の「いつやるの?今でしょ!」は本当にその通りなのです。1日5時間以上やれる体力をつけていく。それが三学期のみなさんに求められている行動です。ゲームをしている時間も、スマホをしている時間も、ましてやバイトをしている時間などないのです。大学行こうと思ったら、そういう行動が必要になるわけです。楽して受かる方法なんてありません。それなりの苦労を伴わなければ、進路実現は簡単にはできません。だから先生も親も口うるさく「勉強しなさい」って言ってくるのです。

最初の目標は模試(1/17(木),18(金))です。年末に進路指導部の先生が配布してくれた大学合格者の模試の平均偏差値を再度確認してください。MARCHクラスなら2年1月の模試で偏差値「62」、日東駒専クラスなら偏差値「55」あたりが目安になると思います。期末考査後から勉強を進めてきたと思いますので、一週間後の模試で良い結果が出ることを期待しています。(出題範囲は教室後方に掲示

同日模試(1/19(土),20(日))はチャレンジのつもりで受けてください。同日模試の後は解説授業を用意しました。放課後に設定してありますので、参加しましょう。本校では、学習会や講習会、解説授業などなど、みなさんの受験勉強のきっかけになる取り組みを用意しています。私自身も年末にセンター現代文講習会に参加しました。センター試験の概要、評論・小説の問題の解き方、考え方、パターン…などなど。今までそういう講座を受けたことがなかったので、(現代文は、こうやって点数を上げるのか~)と思える内容に感動しました。

とにかく行動が大切です。今までスルーしてきたことにも目を向けましょう。模試や講習会、自習室など、どんどん活用しましょう。めんどくさい、サボりたいという心を変えましょう。今年は亥年です。猪突猛進で突き進んでください。

【学級通信】(第085号)高校2年2学期が終わる

高校2年2学期が終わる

12月カレンダー

紺色らいおんさんによる写真ACからの写真


生徒の皆さん、保護者の皆さん、2学期間お疲れ様でした。2年の2学期はいかがでしたか?

<二学期の主な行事>

・夏休み → 何してた?
・文化祭 → 焼きそば作ったな~
・9月実力テスト → 結果はどおだった?
・修学旅行 → 思い出は?
・中間テスト → 結果は?
・新入試プレテスト → どうでしたか?
・3年次選択科目の提出 → 将来の方向性は?
・期末テスト → どうだった?

部活をやっていた人は、新人戦などもあったと思いますし、振り返ることはたくさんありますよね。

節目節目で振り返ったり、次の目標を決めたりすることは、とても重要です。時間は一方向にしか進みませんので、過去を反省し、未来へ向かってください。日本には素晴らしいことわざがあります。

「一年の計は元旦にあり」

いや~昔の人はわかっていらっしゃる。今までに残っている言葉というのは、その土地に住む人たちの不変的な真理なのでしょう。真理とは、多くの人にとって間違いない事実なわけですから、ちゃんと受け止めてください。

ちなみに皆さん、このことわざの意味はわかりますよね?

「一年の計画は年の初めの元日にきめるべきである。物事は、しっかりした計画を立てなければいけない」

という意味ですよ。私も嘘は書けないので、いちおう確認しました(不安なことはネットで調べながら書いています(笑))。ネットで調べると、この言葉は、正式には、

一日の計は朝にあり
一年の計は元旦にあり
一生の計は少壮の時にあり

と前後があるそうです。朝に計画立てて、一日を充実させる。元旦に計画を立てて1年を充実させる。若い頃に計画を立てて一生を充実させる。素晴らしいですね。もちろん計画を立ててればすべてうまくいくなんてことはないと思いますが、ノープランで何をするかも決まっていないよりは、毎日を考えて過ごした方が良いに決まっています。皆さんも二学期終わりという節目に計画を立ててください。

私も皆さんに書いてもらっている振り返りや、担任への評価・コメントを見ながら、三学期の目標を決めたいと思います。今のところ考えているのは、

<三学期の担任の目標>

1.学級文庫の作成→設置済
2.ノースマホデーの実施
3.受験勉強本格化への声かけ
4.模試でクラス全員の偏差値60以上
5.〇〇君の受験勉強本格化
6.音楽祭の圧倒的優勝
7.(英語の先生を焚き付けて)ボキャコンの実施
8.(英語の先生を焚き付けて)音楽祭でネタ披露

とりあえず、こんな感じです。私の最近の流儀として、

「やりたいと思ったことには挑戦する」

というのがあります。生徒にも「挑戦しなさいよ」というからには、私もいろいろ挑戦して生きていこうと思うわけです。挑戦の内容は簡単なことで良いのです。簡単なことの積み重ねが成長に繋がり、今後を変えるのですから。

目標や挑戦と同時に反省も大切です。私も二学期いろんな失敗をしました。

「あんなこと言わなきゃよかった」
「あんなことしなきゃよかった」
「あれは不用意だった」
「調子に乗ってしまったな…」

思い出せば、反省だらけです。皆さんに対しても迷惑をかけたこともたくさんあったことでしょう。この場を借りて謝罪します。ごめんなさい。三学期はその反省に立ちつつ、皆さんのサポートができれば幸いです。

最後に、冬休みの注意です。長期休業中に調子に乗って茶髪にするとか、バイトをするとか止めてください(本当にカッコ悪いので)。保健のプリントに以下のことが書いてありました。

<青少年期における6つの危険行動>

1.飲酒 及び 薬物乱用
2.性行動
3.不健康な食生活
4.喫煙
5.事故
6.運動不足

ちょっとしたことが人生を狂わせます。子どもも大人も同じですが、特に青年期はブレーキが利かないのでご注意ください。悪い友達の誘いはきっぱり断りましょう。スマホやゲームにはまり昼夜逆転、おいしいものを食べて寝るだけの生活は避けましょう。英単語を2周でも3周でもしましょう。3学期に全員が教室に揃い、学校も家庭も良い一年になることを祈ります。良いお年を。

【学級通信】(第084号)予測不能な報酬とスマホ

予測不能な報酬とスマホ

ガチャ

Canape104さんによる写真ACからの写真

最近、興味深い記事を見つけました。人生でどれだけSNSをやるかを試算した結果です。

MediaKitによると、13〜79歳までの66年間で平均5年4カ月もの時間をSNSに費やす可能性があるという。その内訳はユーチューブ1年10カ月、フェイスブック1年7カ月、スナップチャット1年2カ月、インスタグラム8カ月、ツイッター18日となっている。1日あたりでは、ユーチューブ40分、フェイスブック35分、スナップチャット25分、インスタグラム15分、ツイッター1分だ。これは米国市場のデータから算出された数字であるため、日本の現状とは異なるかもしれないが、スマホSNSが生活の一部になっているという状況は同じと考えてよいだろう。これらはあくまで平均の数字。SNSヘビーユーザーであれば、さらに多くの時間を費やしている。特に若い世代のSNS利用は増加傾向にあることが判明している。

Common Sense Mediaの調査では、米国のTween(8〜12歳)は1日平均6時間、Teen(13〜19歳)は平均9時間もの時間をSNSに費やしていることが明らかになったのだ。

(AMP:スマホSNS時代の終焉か、シリコンバレーで動き始めた「中毒性」見直しムーブメント)

amp.review

さて、皆さんの利用の実感を一致していますか?一日平均で9時間SNSって…アメリカってヤバいですね~って言っても日本も同じような状況のようです。以下は、日本での調査結果です。

未成年(10~18歳)のスマホ1日の平均利用時間

子ども全体 ▷ 3.2時間
男子高校生 ▷ 4.9時間
女子高校生 ▷ 5.6時間

(デジタルアーツ:第11回未成年者のスマホ利用実態調査:https://www.daj.jp/company/release/common/data/2018/030701_reference.pdf

 高校生…ヤバい…。そりゃあ勉強できないですね(笑)。私もそれなりにスマホ使いますけど、1日だいたい1~2時間です。アプリの内訳は、スケジュール系、Facebook、LINE、ネット検索、音楽配信…ってとこですね。目的なくいじることはほとんどありませんし、ゲームは、まったくやりません。

SNSにプラスしてゲームが入ってくる人は本当に終わりがないですよね。電車の中でスマホゲームやっているけっこういい歳したオジサンもたくさんいますし、高校生でもオジサンでもスマホゲームって関係ないんだな~って感じます。

なぜスマホゲームにはまってしまうかというと、わざと中毒性を高めるように設計されているからです。

たとえばガチャの仕組み。あれは100%もらえるより、予測不能な(くじを引いた)方がドーパミンの分泌量が増えるということを意識した設計です。さらにユーザーが飽きないように報酬(もらえるキャラを変化させるとか)を変化させています。そういう人間の心理を利用したデザインとなっているのです(先日、放課後の教室でレアキャラを引いて踊り出すくらい大喜びしていた生徒もいましたし(笑))

SNSも同じです。ポケットからスマホを出し、通知がどれくらい溜まっているか?「イイね」がどれくらいついているか?新しい情報がどれくらいあるのか?これが予測不能な報酬となっているので、何度もスマホを確認してしまう中毒状態になるわけです。

けっきょく私たちは、いつまでスマホやらSNSやらゲームをするんですかね?

このクラスでは「スマホ預かります運動」をしています。どこまで効果があるのかがわかりませんが、せめて学校にいる時間くらいスマホから離れてみませんか。隣の席の子と恋バナしたり、昼休みは腕相撲した方が豊かな人生だと思いませんか。週に2回くらい全員スマホなし日を作るのもありですかね?毎週〇曜日はSHRで全員スマホを回収とか。三学期にでもやってみましょうかね?。もう自制では難しい状況だと思います。少し前に読んだ本にも書いてありました。

「ゲームばかりしていると成績が落ちるよ」などと諭したくらいでは、依存を解消するのが難しいのも当然です…依存は病気として対策を考えるべきです。(「自分から勉強する子」の親の言葉 和田秀樹 著) 

アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉

アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉

  • 作者:和田秀樹
  • 発売日: 2016/06/18
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10年前に想像すらしなかったスマホSNS。あたらしいサービスがどんどん登場し、利用時間が増えていく…そんな時代に受験をしなきゃならないなんて…私も高校生の頃、

「あ~おれは、いつまで週刊少年ジャンプを続けるのだろうか…」

と悩んでいたことありましたけど、そんな悩みとは次元が違いますね(笑)(ちなみに少年ジャンプは大学中に止めました)。

【学級通信】(第083号)SNSって本能です

SNSって本能です

SNS

coji_coji_acさんによる写真ACからの写真

10年ぶりに担任をしてみて、

当時との一番の違いはやはりスマホSNSですね。

この二つのおかげ(せい?)で、教育活動は驚くほどやりづらくなりました(笑)。対策を立ててこなかった学校がダメって部分もあるんですが…どっかでルールを決めないと、ホームルームも授業も成り立たない時代がやってくるのは間違いありません。

さて、みなさんスマホSNSとちゃんと付き合えていますか?

というか、

いつまでインスタにイイね付ける生活するんですか?

スマホゲームを一通りやり、疲れたらツイッターを一通り見てイイねを付け、飽きたらインスタを一通り見てイイねを付け、またスマホゲームに戻り、疲れたらツイッター…まさに無限ループ。一生抜け出せないですよね(笑)。

そうなんです。

SNSは一生抜け出せないようにできているんです。

それは人間の本能を刺激するものだからです。ちょっと前に話題になったサピエンス全史(上)にはこう書いてあります。

私たちの言語は、噂話のために発達したそうだ。この説によれば、ホモ・サピエンスは本来、社会的な動物であるという。私たちにとって社会的な協力は、生存と繁栄のカギを握っている。個々の人間がライオンやバイソンの居場所を知っているだけでは十分ではない。自分が集団の中で、誰が誰を憎んでいるか、誰が誰と寝ているか、誰が正直か、誰がずるをするかを知ることのほうが、はるかに重要なのだ。

陰口を利くというのは、ひどく忌み嫌われる行為だが、大人数で協力するにはじつは不可欠なのだ。新世代のサピエンスは、およそ七万年前に獲得した新しい言語技術のおかげで、何時間も続けて噂話ができるようになった。誰が信頼できるかについての確かな情報があれば、小さな集団は大きな集団へと拡張でき、サピエンスは、より緊密でより精密な種類の協力関係を築き上げられた。

噂話はたいてい、悪行を話題とする。噂好きな人というのは、元祖第四階級、すなわち、ずるをする人やたかり屋について社会に知らせ、それによって社会をそうした輩から守るジャーナリストなのだ。

人間は社会を形成することでこの世界の頂点に立ったわけです。社会の中で生き抜くには、

誰が力を持っていて、
誰がどういう性格で、
誰が誰と仲良くて(悪くて)…

なんていう情報がとても重要です。つまり噂話です。そりゃあそうですよね。集団の中で生きていくためには、何にも知らずに力のあるやつに逆らっちゃマズイですもんね。何にも知らずに友達の好きな子に手を出したらヤバいですもんね。

人間は昔からそんなことを考えながら生きてきたわけです。誰かの悪行を発見しては、それを急ぎ共有しなければならなかったのです。というより情報に疎い人は集団の中で生きていけなかったのです。

現在でもそれは同じです。そこにSNSというツールが超マッチしたわけです。

誰が何を言っているか?
誰と誰がどういう状況にあるか?

探ろうと思えばいろいろと探れる…勝手に暴いてくれる人もいる…そりゃあ一生終わらないですよね。無限ループです。

この無限ループを断ち切るには、相当な覚悟が必要です。大人だって止められない人が多いです。依存症で苦しんでいる人もいますし、専門外来なども登場している状況です。そのくらい依存性が強いものを子ども(皆さん)が絶つのが、とても難しいことくらい想像できますよね。勉強する以上に辛いことかもしれません。それくらいSNSは本能にがっちりと食い付いているツールだということを覚えておいてください。

受験生もSNS断ちにかなり苦労しているようです。SNSを止めるのに成功した子は、

SNSを全て止めました。学校生活のストレスのほとんどが無くなりました」

って進路アンケートに書いていました。そういうものだと思います。まあSNSで救われたって人もたくさんいるでしょうから、全てが悪とは言いません。私もFacebookからの情報にはかなりお世話になっています。しかし、表アカウントやら、裏アカウントやらに左右されて、噂話を追っかけ続けて、自分で確かめることもせずに翻弄されて、行動すら制御できなくなっている状態からは抜け出した方が良いと思うのです。

「なぜ自分がインスタをやっているのか?」を人に説明できますか?

インスタをやるためだけに学校来ている子もいるという話もありますが、皆さんは大丈夫ですか?

休み時間毎にインスタにイイね付けることで人間関係保てているって勘違いしていませんか?
ストーリーでネタ(悪行)を探して、とりあえずスクショする活動に勤しんでいませんか?

SNSって本能ですから、それに打ち勝てないと人間になれませんよ。



【学級通信】(第082号)指定校推薦とは行きたい大学に出願する1つの方法なだけ

指定校推薦とは行きたい大学に出願する1つの方法なだけ 

推薦書

きなこもちさんによる写真ACからの写真

面接をしていると、

「指定校推薦とか取れますかね?」と言われます。

けっこう多くの生徒に言われます。さすが優秀なクラスです。みなさんそれなりの評定平均を持っています。推薦はいろんな種類がありますし、来年になればそれなりに考えることですし、私の考え方も含めて書きたいと思います。

本校は指定校推薦をいっぱい持っています。近くの高校よりも持っていると思います…と説明されて入学してきた人もいることでしょう。指定校推薦は大学と高校の約束で行う推薦方法です。分かりやすく言えば、

「あなたの高校から(大学が定めた)条件を満たす生徒をOO名受け入れます」

というものです。例えば、ある大学の法学部の条件にはこう書いてあります。

「評定平均4.0以上 かつ 英語の評定平均値4.0以上の者。在籍中の全期間において出席状況に著しいむらのないこと」
※条件は年度によって変わることがあります。


この条件を満たしていれば、エントリーできるわけです。決められた人数を超えて応募があった場合は、

校内選考会議の場で評定平均値や出席状況などを見ながら選考されます。

大学との約束による推薦ですから、校内選考会議を通過すればほぼ確定です。校内選考を通過したあとに、大学側から落とされた人を私は見たことがありません(たまにあるらしいですけど)。

校内選考に落ちてしまった人は、一般入試に進むか、第一回で余った指定推薦にエントリーするという流れになります。ちなみに第二回にエントリーする人は数人です。行きたいところを目指すには他に鞍替えしないのが普通ですので、ほとんどの人は、落ちた先を一般入試で再チャレンジします。

普通の推薦とは違って、誰と戦って落ちてしまったかというのがわかってしまう(噂が聞こえてくる)ことが多いので、人間関係がギクシャクするのも特徴です。

行きたい大学を目指すための一つの方法というだけなのに、いろんな情報に踊らされて残念な争いに発展することもあります。

「OOちゃんは最初、一般で頑張るって言っていたのに、急に推薦にしたんだよ!許せない!」
「あの子がXX大学希望したから、私は行けなかった!」

こんな声が聞こえてくると、とても悲しい気持ちになります。

本来、推薦だろうが、一般だろうが、行きたいところに出願するだけの話であって、他の人(他の受験生)は関係ないんです。けど、母数が少ないのと、誰がエントリーしているのかが見えやすいのと、通れば確約されるというのが重なって、人間のそういった面が出ちゃうんですよね。

指定校推薦の人が校内選考を通過した後、志望理由書を書いたり、面接の練習をしたりします。私も三年間、進路指導部でしたから、添削や面接練習をたくさんやりました。

文章が書けない…
面接の質問に答えられない…
ニュースや新聞から情報を得ていない…
本を読んでいない…
「先生!志望理由書が書けません…何書いたらいいですか?行きたい理由は偏差値って以外にないんですよね」なんて聞いてくる子もいました…

え~!!!!そんなんだったら、他の子の方が良かったんじゃない!?って気持ちに何回もなりました。

前に勤務していた学校では、大学からの合格が決まったあとに豹変するパターンもありました。いきなり金髪、二学期の期末試験は白紙提出、欠席・遅刻の雨あられ…いや~そこまでくるとむしろ気持ちいいなと感心したこともありました(笑)。さらに、受験生がいる教室で、教習所の話や卒業旅行の話をしてみたり、受験生をバカにする発言してみたり…またそれにSNSが絡むから、もうそれはそれは荒らしまくり…って感じのときもありました。(皆さんの中学のときはどうでしたか?)

気がつけばがっつり指定校推薦の悪口みたいになっていますね(笑)。推薦目指している人スミマセン。だけど、私が言いたいのは、

1.推薦(手段)を目的にしている
2.一般受験が嫌だから逃げている
3.勉強していないけど、評定はある

という3つにハマる人は推薦に向いていないので止めた方が良いという話です。もし私が三年生の担任をしていたら、この3つにハマっているかを聞きます。迷ったときはこの1~3を思い出してください。

指定校推薦で大学に入るのは、まったくもって問題ありませんし、全力で応援します。

しかし、推薦は勉強しなくてよいための理由ではありません。

それだけは忘れないでください。推薦とは、行きたい大学に出願する1つの方法なだけですから。

【学級通信】(第081号)3年0学期がやってくる

3年0学期がやってくる

これから本気出す

 

「さて、期末考査が終わりました。皆さん結果はどうでしたか?」
(赤点ないよね?大丈夫だよね?)

期末考査は10段階評価が出ますので、評定で「1」、「2」、「3」あたりが複数ある人の家には、電話をさせていただきます。電話されるのが嫌だという人もいるでしょうし、電話なんてしなくていいよっていう保護者の方もいると思いますが、お許しください。

「なぜ電話するのか?」というと、それは、

「単位を修得できない可能性があるから」です。

単位を修得できないということは、

1.卒業単位数を満たすために、3年次の選択科目を考え直さなければならない。
2.落とす科目数によっては、進級できない場合がでてくる。

ということです。もし、進級に関わることになったときに、「え~!!!!そんなの知らなかった」では困りますので、お互いの共通理解のためにお電話をさせていただくわけです。

進級できなかった場合は、留年するという道もあります。

私の教員人生の中で、留年して卒業した生徒の記憶はハッキリと残っています。

なぜ記憶に残るかというと、ほとんどの子が学校を辞めてしまうからです。定時制以外で、4年以上、高校に通うというのは珍しいのです。

留年は嬉しいことではありませんが、

4年間通って卒業する姿を見ると、本当に感動します。

なので、留年した子が卒業するときには、「よく頑張ったな!」と声かけしようと決めています。しかし、基本的に卒業式にはいないので、いままで一度も声をかけたことはありません…(涙)。

話を変えます。期末考査が終わったということは、3学期がやってくるということです。

2年生の3学期は、受験業界でお馴染みの「3年0学期」ってやつです。

「出た!またそれかよ!」ってくらい使われている言葉ですが、受験は早いもの勝ちというのを上手に表現していると思います。今までさんざん言われていると思いますが、大学受験は早いもの勝ちです。受験業界で有名な和田秀樹さん(けっこう賛否両論ある方)もその著書の中でこう書いています。

受験勉強は、人より先行して貯金をつくっておく「先行逃げ切り型」の勉強の仕方が圧倒的に有利…

「自分から勉強する子」の親の言葉 男子編 和田秀樹著  

アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉

アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉

  • 作者:和田秀樹
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 単行本
 

これは、この方が言っているだけでなく、受験業界では(たぶん)ほとんどの人が言います。

東進ハイスクールの調査した「難関大学の現役合格者と不合格者の高1~高3の総学習時間数を比較したグラフ」を見たことがありますが、学習時間が大学合格に影響を及ぼしているのは一目瞭然でした。とくに、

高2の学習時間で大きな差がついているようです。

高3ではみんな勉強始めるので、そんなに差はつかないのですが、高2では差が出やすいのだと思います。高2で学習時間1日0時間と、1日3時間以上の人の差は明らかなのでしょう。

皆さんの多くは、偏差値55以上(いわゆる関関同立MARCHレベル)を第1志望に構えています。しかし、そこに合格するには、今から1日5時間くらいやらないと間に合いません。今までの本校での合格率からすれば、一般で偏差値55~65に合格できるのは1クラスで2~3人です。

「難しいぞ!」「受からないぞ!」とか書くと、諦めたり、逃げの推薦に行ってしまう人がいるので、あんまり厳しいこと書きたくないのですが、世間で言われている「3年0学期」がやってきたので、ここらでハッキリ書きました。

先日、模試分析会で、

早慶に90%くらい受かるだろう子が、偏差値45~50台の大学を抑えに出願していると聞いて驚きました。大学受験は超難化しています。

しかし、諦める必要はありません。受験は早いもの勝ちですから、明日から1日5時間やればきっと合格できると思います。始めるか始めないかだけだと思います。今読んでいる本にこう書いてありました。

イチローは生まれつきの「神がかり的な野球の天才」ではなかった。しかし、イチロー選手は「“誰でもできること”を、“誰にもできないほどの量”を継続したから結果をだせた」のだ。

10年後の仕事図鑑 堀江貴文 落合陽一著 

10年後の仕事図鑑

10年後の仕事図鑑

 

勉強も一緒だと思います。世の中に天才はいますけど、それはほんの一部でしょう。

ほとんどの人は、地道にやるしかありません。しかし、人は地道にやるのが嫌いです。

そして、本校の95%くらいの人は、地道にやるのが大嫌いです(笑)。

期末試験が終わってほっとしたいところでしょうが、明日から頑張ってください。3年0学期が始まる前に、1日5時間以上を習慣にしてください。模試まで約40日間あります。明日からの努力を期待します。本気だせば人生は変わりますよ。

【学級通信】(第080号)受験期はあらゆることが不安定

受験期はあらゆることが不安定

喧嘩

 

受験期は、親子関係、夫婦関係、兄弟関係が悪化しやすくなります。

家に不安定な受験生がいるわけですから、そりゃあ周囲も不安定になりますよね。隠れていた問題が一気に吹き出すのが受験期の特徴です。とくに大学受験は大きなお金が絡みますので…

子ども 「おれ、OO大学行くわ」

保護者A「大学行って何やりたいんだ?」

子ども 「とりあえず、OOでもやれば就職できるかと思ってる」

保護者A「将来やりたいことあるのか?」

子ども 「それはまだわかんない。4年間で決める」
※(たぶん理系は6年になる子がほとんどです)

保護者A「わからないものに金は出せない。だったら国公立行け」

子ども 「国公立なんて無理に決まってんだろ!」

保護者A「じゃあ、働けばいいだろ!とりあえずとか、まだわからないものに何で金出さなきゃならないんだ。そもそもお前勉強してないだろ!」

子ども 「だから、これからやるんだよ!塾にも行こうと思ってるし」

保護者A「普段やってねぇやつに塾なんて無理だ!まずは真剣に勉強しろ!話はそれからだ!」

保護者B「まあまあ、クラスの子も勉強し始めたからこの子も焦ってるんです。なかなか勉強できないって、この子もずっと悩んでたんですよ…」

保護者A「ふん!もっと上の高校に行けばよかったんだ。そもそもお前が甘いからそうなるんだろ!」

保護者B「あんたに何がわかるっていうの💢あんたこそ何もしてこなかったじゃないの!お兄ちゃんの時だって…」

ぎゃーぎゃー💢わーわー💢きーきー💢

子ども (もうこんな環境では勉強なんて無理だ…なぜこんなとこにいるのだろうか?)

さてどれだけの家庭に当てはまるかはわかりませんが、こんな感じが一般的かと思います。

ここに兄弟の受験が重なったり、家族の病気、怪我、介護が重なったりすると、さらに家庭は不安定になります。

特別なことではありません。みんなそんなものです。教員という仕事をしていると、毎年こういう話に遭遇しますので、間違いありません。

保護者の肩を持つわけではありませんが、勉強するということは、とてつもないお金が動いていることを生徒の皆さんは覚えておいてください。

昔、ファイナンシャルプランナーと話をしたときに、

「子どもがいる家庭と、そうじゃない家庭のお金の差は教育費だ」

という話が印象に残っています。私は何の知識もなかったので、食費とか、生活費が大きく影響するのかな~と思っていたのですが、それはそんなに大した問題ではないと言っていました。

一人の子どもが大学を出るまでにかかる費用は1,000万円~2,500万円(大学の学部によってもっと変動します)だそうです。

公立に行くか、私立に行くかでかなり幅があります。幼保→小→中→高が公立、大学が私立理系だとすれば、だいたい1,500万円。四人兄弟をすべて私立大学(理系)に行かせたとしたら、6,000万円かかる計算になります。おしゃれな戸建てが一軒建つ金額ですね。

普段勉強する姿を見せたことがない…将来何になりたいかがわからない…という子どもに学費を支払い、塾に行かせてあげる保護者には本当に頭が下がります。

保護者の皆さんのおかげで子どもたちはここまで生きてきたと言っても過言ではありません。まじリスペクトです。保護者は本当に偉大です。

さて生徒の皆さん、保護者の気持ちが想像できましたか?皆さんが保護者に示すのは感謝もですが、やはり「勉強する姿勢」が一番だと思います。

1,500万円の教育費に意味を持たせるのは、皆さんが成長する姿だと思うのです。

生きていくための知恵をつけて、夢に向かって進みながら大人になっていく姿を大人たちは期待しています。

しかし、それを実現するためには、勉強できる環境がとても重要です。勉強できる環境とは、

勉強するクラス、勉強する仲間、信頼して見守ってくれる家庭のこと

です。同僚の先生が貸してくれた本に、こう書いてありました。

「『信じて待つ』という姿勢に必要なのは耐性ではありません。本当に信頼することです。」

勉強しないわが子(生徒)にイライラしますが、そこはグッと堪えて信じて待ち、やる気になったときに応援してあげることが大切なのかもしれません。

「勉強しなさい」→「今やろーとしてたんだよ!」

という関係から脱することが、生徒の成長に繋がるはずです。生徒も、保護者も、先生も、よい関係で受験期を乗り越えたいものです。